うさぎが噛むのはどんな気持ちから?噛む理由や対処法まとめ

うさぎを飼っている方に悩みを聞くと、「かじり癖があって困っている」という声を聞くことがあります。どんなに可愛いうさちゃんでも、過度なかじり癖は困るものですよね…。そこで今回は「かじり癖のあるうさぎの対処法やかじる理由」をご紹介していきます!うさぎを飼っている方、これから飼ってみたいなと思う方も、ぜひこの記事を参考に素敵なうさぎとの暮らしを楽しんでくださいね。
かじるのはうさぎの習性
まずお伝えさせていただきたいのは、噛むのはうさぎの習性だということ。ですので、かじり癖を100%やめさせるのは難しいでしょう。
かじられて困るものや危険なものはあらかじめうさぎの行動範囲には置かずに、安心して動き回れる環境を作るのも大切です。
うさぎが物を噛む理由

・歯の伸びすぎを防ぐ
うさぎは「常生歯(じょうせいし)」と言って一生伸び続ける歯を持っています。そのため物をかじることによって、長さをコントロールしなくてはいけません。また歯が伸びてかゆいために、物をかじることがあるともいわれています。
・ストレス解消
遊びとして物をかじることもあります。
うさぎなりのストレス発散法なので、かじり木などを与えてあげましょう。
・感情表現
声帯を持たずに気持ちを鳴き声で表現できないうさぎは、噛むことで感情表現をすることもあります。
「ケージから出して欲しい」「お腹がすいた」「一緒に遊びたい」こういった欲求を噛むことによって表してくることもあるんですよ。
全ての欲求に応えていたらわがままになってしまうので、タイミングを考えてから程よく応えてあげましょう。
飼い主さんの手を噛んできた場合

壁や家具以外に、飼い主さんの手に噛みついてきた場合、飼い主さんに対して「怒り」や「恐怖心」や「不満」を抱いている可能性があります。噛んできた状況によりますが…
・縄張りに入ってこられたと思ったから
うさぎは本来縄張り意識が非常に強い動物です。「自分の場所に誰か入ってきた!」と感じると、縄張りを守るために噛むことがあります。
また突然うさぎに触れた場合、びっくりして噛んでしまうこともあります。
うさぎの気持ちや習性を考えて、コミュニケーションをとりましょう。
・飼い主よりも立場が上だと思ったから
もともと群れで行動をするうさぎは、周囲の存在に順位をつける習性があります。その順位が「うさぎ>飼い主」になっている時、噛んでくることがあります。
うさぎが優位のままだと思っていると、問題行動を起こすことがありますので、根気強くしつけをしてあげましょう。
・なでられるのに飽きたから、嫌になったから
うさぎは基本的にデリケートな動物です。触って欲しくない場所に触れられた場合、噛んでしまうことがあるので注意しましょう。
耳・おしり・足・お腹などは、触れられるのを嫌がるうさぎが多いので覚えておきましょう。
また抱っこを好むうさぎも多くはなく、むしろ嫌がるうさぎもいます。ただ抱っこが出来ないうさぎになってしまうと、動物病院で診てもらう時など過度のストレスになってしまう可能性があります。抱っこが出来るように、お家で徐々に慣れさせてあげましょう。
・噛むことが習慣化してしまった
うさぎは「行動を習慣化させる」癖があります。そのため、飼い主さんとのコミュニケーションとしてやっていた甘噛みがエスカレートして本気噛みに発展してしまうことも…
噛んできた時には要求に応えずに、他の方法でコミュニケーションを求めてきた際にのみ優しく応えてあげると噛み癖が徐々に改善できるはずですよ。
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かじり癖のあるうさぎへの対処法

うさぎが噛む理由によって対処法は変わってきます。お家のうさちゃんの行動や欲求を考えてみた上で行ってみてくださいね。
・欲求から噛んでくる場合の対処法
噛んできたからと言って、すぐに要求には応えないようにしましょう。「噛んだら言うこと聞いてくれるんだ!」と勘違いをして、噛み癖がついてしまいます。
噛んだらしばらく時間をおいて、タイミングを見てご飯を与えるなどしましょう。
・伸びる歯を調整して噛んでくる場合の対処法
これは本能的なものであり、うさぎにとって身だしなみの1つでもあります。
無理にやめさせるのではなく、かじり木などうさぎが噛みやすい硬さの物を与えてあげましょう。
かじり木やおもちゃにも好みがありますので、お気に入りを探してあげてくださいね。
・上下関係が逆転したことから噛んでくる場合の対処法
飼い主さんに本気で噛みつこうとした時には、頭部を押さえて自由に動けない状態を作ってみてください。自由にうごけない状態を作ったあとは、いつもより低めのトーンで「ダメ」と言って、「いつもと様子が違うな」とうさぎに認識させましょう。
うさぎの動きが落ち着いたら、声のトーンを上げてたくさん褒めてあげてくださいね。噛みつこうとするたびにこのようなしつけを繰り返すことで、飼い主さんが主導権を持ち「うさぎ<飼い主」という順位を認識してもらいましょう!
しつけを行う上での注意点

上記でご紹介したしつけには注意点もあります!しっかりとチェックしてからうさぎと向き合ってみてくださいね。
・うさぎの頭部を押さえる時には、力任せにはしない
・耳には強く触れないようにする
うさぎの耳にはたくさんの毛細血管があり、とっても繊細な部位です。
しつけをしながらも、うさちゃんのことは第一に思ってあげてくださいね。
しつけといっても、手をあげるなど暴力的なことは絶対にいけません。
1度手をあげてしまっては、うさぎに恐怖心がついて信頼関係が築けなくなってしまいます。
うさぎは繊細な動物だということ。
人間の力はうさぎにとって脅威になること。
改めて意識をして、根気強くしつけを行ってあげましょう。
うさぎは個性豊かな動物

うさぎは声で感情を表すことが出来ないため、気持ちが分かりづらいといわれることがありますが、決して感情や個性がないわけではありません。むしろ、うさぎは非常に個性豊かな動物だと思います。飼い主さんはお家のうさちゃんの個性を理解して、しつけをしてあげてくださいね。
また、普段ケージを用いずに部屋で放し飼いしている方で噛み癖に困っていたら、基本の生活スペースをケージにしてもいいかもしれません。
はじめは落ち着かないかもしれませんが、自分だけのスペースが出来て快適に過ごしてくれることもあります。
ケージで生活させてあげることで、誤食や誤飲を防ぐこともできます。現在のうさちゃんの生活環境にあわせて検討してみてください。
しつけや快適な環境を作るまでには、試行錯誤をすることがあるでしょう。
しかしそれも、うさぎを飼う楽しみだと思って、飼い主さん自身も楽しみながら行っていただければと思います。
うさちゃんにとっても、飼い主さんにとっても、この記事が幸せなペットライフの一助になれば嬉しいです。