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COLUMNコラム

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POSTED on 2024.07.17

犬のカーミングシグナルとは?愛犬のストレスサインを読み取る!

犬はさまざまな原因でストレスを感じていますが、気づかず放置すると心身に不調が起こることも。

犬はストレスを感じているときに、「カーミングシグナル」というしぐさや行動であらわすことがあります。

犬の「カーミングシグナル」は見逃しやすい動きが多いので、愛犬のストレスサインをしっかり読み取って適切に対処してあげましょう。

そこで今回は、犬の「カーミングシグナルの種類」や「ストレスの対処法」についてご紹介します。

犬のカーミングシグナルの種類

「カーミングシグナル(Calming Signal)」とは、「落ち着かせる、合図」のこと。

犬がストレスを感じているときに、自分自身を落ち着かせるために出すシグナル(合図)です。

また犬は、興奮しているほかの犬との衝突を回避するために、相手に「落ち着いてほしい」とカーミングシグナルを出すこともあります。

犬がストレスサインとしてカーミングシグナルを出す場合は、ストレスレベルはまだ低い段階です。

しかし愛犬のストレスサインに気づかず放置していると、問題行動や深刻な病気などにもつながりかねません。

そのため、愛犬のカーミングシグナルでストレスサインをしっかり読み取って、早い段階で適切に対処してあげましょう。

以下は、犬がストレスサインとして出すカーミングシグナルの代表的なものです。

あくびをする

犬は眠いときだけではなく、ストレスや不安を感じているときにもあくびをします。

犬が苦手な場所や緊張を強いられる場面でのあくびは、眠気から起こるものではなく、ストレスサインと考えられます。

鼻や口のまわりを舐める

犬が自身の鼻や口のまわりを舐めるのも、ストレスサインのひとつです。

この場合の舐め方には、「ペロリと舌なめずりする」「しつこく舐め続ける」などがあり、舐めることで気持ちを落ち着かせようとします。

犬のストレスサインには個体差がありますが、「飼い主さんと離れる時間が長くなると、口のまわりを舐める頻度が高くなる」という研究報告も出されています。

前足を上げる

犬は不安や緊張、ストレスを感じているときに、「お手」のように前足をあげることがあります。

ふだんの「お手」ではなく、犬が強張った表情で前足を上げたまま静止しているときは、ストレスサインを出していると考えられます。

体をブルブルさせる

犬は、不安やストレスを感じているときに体をブルブルさせることがあります。

体をブルブル震わせることで、嫌な気分を切り替えようとしているのです。

地面のニオイを嗅ぐ

犬は散歩中に地面のニオイをよく嗅ぎますが、それは情報収集のためだけではありません。

近くにいるほかの犬との衝突を回避するために、ニオイを嗅ぐことでお互いを落ち着かせようとカーミングシグナルを出している場合もあります。

しっぽを下げて股に挟む

犬がしっぽを下げて股に挟むのは、不安や恐怖などのストレスから起こる行動です。

この行動の理由は、体を少しでも小さくしてストレスの対象から隠れようとしているため、といわれています。

耳を倒す

犬が険しい表情で耳を倒すのは、不安や怯えなどを感じたり、何かに抵抗したりしているときのカーミングシグナルです。

犬のストレスサインとしてのカーミングシグナルには個体差があるため、愛犬の様子をよく観察して素早くストレスに気づいてあげましょう。

次は、犬にストレスサインがあらわれたときの対処法について見ていきましょう。

犬のストレスの対処法

犬がストレスサインを出していても気づかず放置していると、問題行動や深刻な病気につながることがあります。

愛犬がストレスサインと思われるカーミングシグナルを出していたら、以下のように対処しましょう。

ストレスの原因によって対処する

犬のストレスの原因が以下のような場合は、できるだけ愛犬の気持ちに寄り添って対処しましょう。

  • 留守番が多い場合は、犬用ガムやオモチャを与え、飼い主さんとのスキンシップを増やす
  • 騒音が気になる場合は、防音シートなどを活用し、ケージなどを静かな場所に置く
  • ほかの犬が苦手な場合は、近づかないようにする
  • 運動不足の場合は、散歩や遊びの量を増やす

苦手な場所ではオヤツを活用

愛犬が苦手な動物病院や緊張する場所に行くときは、ご褒美として大好きなオヤツを活用しましょう。

また愛犬が普段から入り慣れているクレートやキャリーケースに入れ、外が見えないようにタオルなどを掛けると、少しはリラックスできるかもしれません。

食事の栄養バランスを整える

食事は、犬の心身の健やかさを維持するために重要な役割を担っています。

愛犬に栄養バランスの整った良質な食事を適切に与えると、ストレスを抱えにくくなることが期待できます。

また愛犬がいつでも新鮮な水を飲めるように、複数箇所に水飲み容器を置いてあげましょう。

ストレスケア用のサプリメント

犬用のサプリメントには、不安やストレスを軽減し、リラックスさせる効果が期待できる商品があります。

愛犬のストレスサインが気になるときは、獣医師にストレスケア用のサプリメントについて相談してみましょう。

犬のストレスサインに、中度の「攻撃的になる」「激しく呼吸する」や、重度の「下痢・嘔吐」「異常行動」「発作」などがあらわれた場合は、ためらわず動物病院を受診しましょう。

カーミングシグナルは、犬の重要なコミュニケーション手段

言葉を持たない犬にとって、カーミングシグナルは、ストレスを伝えたり不要な争いを回避したりするための重要なコミュニケーション手段です。

犬がストレスサインを出していても解消されないと、問題行動や深刻な病気につながることもあるので、愛犬の様子にしっかりと目を配り、カーミングシグナルを見逃さないようにしましょう。

犬のストレスサインは軽度のうちに読み取って対処してあげたいものですが、体調不良を起こしている場合には迷わず動物病院を受診しましょう。

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