犬にも厄年があるってほんと?気をつけたい節目の年齢
不運やトラブルが続いたときなどに、「そろそろ厄年かな?」と思ったことはありませんか?
「厄年」は古くから馴染みの深い風習ですが、犬にも「厄年」があるのをご存知でしょうか。犬の「厄年」とは、近年、犬の気をつけたい節目の年齢として認知されてきた考え方です。
そこで今回は、「人間の厄年」と「犬の厄年」、「厄年の犬に気をつけること」「犬の厄払い」などについてご紹介します。
人間の厄年
人生のなかで、健康トラブルや不幸なできごとが起こりやすい年齢と考えられている厄年。
「厄年」とは、もともとは平安時代に中国から伝わった「陰陽道」から影響を受けたもので、大変古い歴史のある風習です。
そんな日本古来の伝統的な風習として信じられている「厄年」ですが、科学的な根拠はなく「厄年の年齢」も江戸時代の感覚で設定されているのだとか。
そのため厄年だからといって心配しすぎる必要はありませんが、通過儀礼として厄払いや厄除けをしておくと気分的にすっきりするかもしれません。
私たち人間の厄年は、男性は25歳、42歳、61歳、女性は19歳、33歳、37歳、61歳です。
この年齢は進学や就職、結婚、出産や定年退職など、人生の転機が重なることが多いもの。
人の場合は、厄年を人生の節目や通過儀礼のように「生きてきた道のりを振り返る機会」と考えてもいいかもしれませんね。
しかし犬の厄年は、人間の厄年とは少し意味合いが異なります。
では犬の厄年とは、どのような意味や考え方があるのでしょうか。
犬の厄年
進歩を続ける動物医療や快適な飼育環境などにより、愛犬たちも長寿になった現代。
そこで、大切な愛犬の「気をつけたい節目の年齢」として、近年「犬の厄年」の認知が広まってきました。
犬の厄年は、シニア期に入る7歳から、10歳、13歳、16歳と4回あり、人間のように男の子(オス犬)と女の子(メス犬)の違いはありません。
上記の犬の厄年の年齢は、人間なら44歳、56歳、68歳、80歳といったところですが、これはあくまでも目安として考えて下さい。
犬の厄年は、人と同様で気をつけたい節目の年齢です。
しかし人間の厄年は、環境の変化や転機や健康への注意を促すものですが、犬の厄年に気をつけたいのは、おもにシニア期の愛犬の健康やケガなどです。
犬の厄年は、愛犬の健康管理や飼育環境などを見直す機会にするほか、厄払いなどをすることで気持ちを新たにするのもいいかもしれませんね。
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厄年の犬に気をつけること
犬の厄年は、7歳、10歳、13歳、16歳、とシニア犬の仲間入りをしてから4回あります。
シニア期の犬に気をつけることといえば病気やケガですが、厄年の年齢の愛犬にはとくに次のような点に注意が必要です。
中年期の厄年の犬
犬種によって異なりますが、人間に置き換えると40歳過ぎの中年期にあたる厄年の7歳を過ぎると、犬の体にも少しずつ変化が起こってきます。
愛犬がシニア犬の仲間入りをすると、体力や集中力が衰えるほか身体的な機能が徐々に低下し、病気などにもかかりやすくなるもの。
また大型犬は中年期から関節炎になりやすくなり、小型犬でもヘルニアのリスクが高くなるなど、犬種によってかかりやすい疾患や体のトラブルを発症しやすくなります。
愛犬が最初の厄年を迎えたら、飼育環境を見直す機会と考え、フードなどを含む健康管理をさらにしっかりとするようにしてあげましょう。
また愛犬が7歳の厄年を過ぎるころから、6ヶ月に1回程度はかかりつけの病院で健康診断を受けることをおすすめします。
高齢期の厄年の犬
大型犬は10歳~、小型犬は13歳~、と犬種による違いはあるものの、ハイシニアと呼ばれる高齢期に入る年齢も犬の厄年です。
高齢の犬は病気にもかかりやすくなりますが、視力も悪くなったり筋力も落ちたりしてくるため、ねんざや骨折などケガもしやすくなります。
厄年にかかわらず、高齢犬には「上り下りが大変な段差をなくす」「床を滑りにくくする」など、室内でのケガを防ぐための工夫をしてあげましょう。
また犬も10歳を過ぎ13歳、16歳と厄年を重ねて高齢になると認知症を発症することもあるため、愛犬の様子には細心の注意を払っておきましょう。
犬の厄払い
大切な愛犬の厄年には、神社やお寺で厄払いやご祈祷をしてもらいたい、と考える飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
愛犬の厄年に厄払いをしてあげたいと考えている飼い主さんは、次のような点に注意しましょう。
- 厄払いやご祈祷は、事前に神社やお寺に予約して行う
- 境内に入る前に、排泄を済ませておくかマナーベルトをする
- 手や口を清める場所には愛犬を近づけない、など犬連れでの参拝のルールを守る
- 一般的に厄払いは年始にしてもらうものだが、混んでいる時期には周囲に配慮する
また近ごろは、ペットのお守りを用意されている神社やお寺も増えてきました。
「愛犬が厄年だけど、厄払いのご祈祷は大げさかな?」という飼い主さんは、節目のアイテムとしてお守りを準備してあげてはいかがでしょうか。
日ごろの健康管理が大事
犬の厄年は、シニア犬の仲間入りをする7歳から、10歳、13歳、16歳とハイシニアになるまでの気をつけたい節目の年齢が定められています。
犬の厄年という概念には、大切な家族である愛犬の心身に衰えが出始める時期に、人間の風習を手本にして気をつけてあげたいという想いが込められているのでしょう。
これから厄年を迎える愛犬の飼い主さんは、愛犬が健やかで快適な生活を1日でも長く送れるよう、日ごろからしっかりとした健康管理をしてあげましょう。