猫がストレスを感じる原因と飼い主ができる対処法
「猫もストレスを感じる動物なの?」と思う方もいるのではないでしょうか?
私たち人間と違い猫は自由気ままに日々の生活をしていると思われがちですが、猫たちにも多くのストレスがかかっているといわれています。
そこで今回は、猫がストレスを感じる原因と飼い主がしてあげられる対処法について解説します。
猫がみせるストレスサインもあわせてご紹介しますので、愛猫がそれらの行動を取っていないか確認してみてください。
猫がストレスを感じているときにみせるサイン
猫がみせる代表的なストレスサインを4つご紹介します。
エサを食べない
過度なストレスがかかっているとき、猫はエサを食べなくなります。
健康維持のためにも食事は必要不可欠なものなので、もし愛猫がエサを食べてくれなくなったら、何かしらのストレスがかかっていないか考えてあげましょう。
※ストレス以外にも、病気などの影響でエサを食べなくなるケースがあります。
様子をみても食事を取らないようであれば、獣医師による診察を受けるようにしましょう。
粗相が増える
ストレスが原因でトイレ以外の場所での粗相が増えます。
この行動はトイレを新しいものに変えた直後などによくみられ、多くの場合は時間とともに改善していきます。
いつまでも改善がないようであれば、前のトイレに戻してみるのも解決策のひとつです。
身体の一部を異常に舐め続ける
ストレスからくる過剰なグルーミングによって、部分的な脱毛や皮膚炎などを起こすことがあります。
出血をともなうほど皮膚の状態が悪化するケースもあるため、愛猫の身体に異常がないか日々観察するようにしましょう。
攻撃的になる
ストレスによるイライラから、攻撃的な行動に出る猫もいます。
愛猫が攻撃的な態度を取っているときは、無理に触れようとせず落ち着くまで様子をみましょう。
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猫のストレスがたまる原因は?
猫のストレスがたまる原因は多種多様であり、一概に「これが原因だ!」と特定するのは困難なことが多いです。
そのため今回は、猫のストレス原因になりやすいといわれているものをご紹介します。
騒音
猫はとても耳の良い動物であり、6万5000Hzもの高周波まで聞き取れるといわれています。
そのことから、雷や花火、工事現場などの音が猫にとって騒音であり、ストレスの原因になると考えられています。
ニオイ
猫はメンソール系や柑橘系のニオイがとても苦手です。
そのため、これらのニオイが充満した部屋で生活するのは、猫にとってストレスでしかありません。
定期的に換気する、香りのキツイ香水を使わないなど、ニオイに対するケアをしてあげましょう。
※アロマやハーブのニオイは中毒症状を引き起こす可能性があるため、猫が近づかない場所に置くなど工夫しましょう。
急激な環境の変化
結婚・出産や引っ越しなどによる急激な生活環境の変化は、猫に大きなストレスをあたえる原因となります。
「猫は家につく」というように、猫にとって家はみずからのナワバリです。
そのため、飼い主以外の家族が増える、または慣れ親しんだ家から離れなければならない、という状況に対して敏感に反応するようです。
基本的には徐々に環境へ適応していくため問題ありません。
ただし、愛猫が慣れるまでのあいだは、これまで以上に注意深く様子を観察してあげましょう。
同居ペットとの相性
同居するペットとの相性が悪いとストレスの原因になることがあります。
相性が良いに越したことはありませんが、もし性格が合わないようであれば、飼育する部屋を別々にする、ケージを使って分離するなどの対策が必要です。
愛猫のストレスを解消・軽減させるために飼い主ができることは?
愛猫のストレスを解消・軽減させるために飼い主ができることは何でしょうか?
ストレス解消・軽減に効果があるといわれているものをご紹介します。
ぜひ、できるものから取り入れてみてください。
生活環境を整える
愛猫がのびのびと生活できるよう、環境を整えてあげることでストレスの解消・軽減につながります。
例えば、十分に運動できるスペースを確保する、上下運動が好きな猫のためにキャットタワーを設置する、室内を過ごしやすい温度や湿度に保つなど、飼い主がしてあげられることはたくさんあります。
愛猫の様子を確認しながら、必要に応じて現在の飼育環境を見直しましょう。
コミュニケーションの時間を増やす
飼い主が猫と触れ合うことでやすらぎを得るように、猫も飼い主とのコミュニケーションから安心感を得ています。
猫は人間のことを「大きな猫」だと認識しているとする考え方があります。
もしそれが事実なら、飼い主さんのことを「自分を守ってくれるボス猫」のように思っているのかもしれません。
飼い主との時間は猫がリラックスできるひとときでもあるので、できるだけコミュニケーションの機会を増やしてあげるようにしましょう。
それぞれが安心できる寝床を準備する(多頭飼育の場合)
同居している動物たちの相性が良いのであれば問題ありません。
しかし、相性が悪いようであれば、それぞれが安心して休息できる寝床を作ってあげることが大切です。
そのほかにも、エサやトイレの場所を巡ってケンカするようなら、互いに刺激しあわない程度の距離間を保てるよう、ケージに入れる、別の部屋で飼育する、などの工夫をしてあげましょう。
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まとめ
今回は猫がストレスを感じる原因とその解消・軽減法について解説しました。
猫は人間のように言葉を話せません。
そのため、ストレスでつらい状態だとしてもそれを直接伝える方法がありません。
猫のストレスサインについてご紹介した章を参考に、愛猫がストレスを抱えていないか確認してみてください。
愛猫が健康で穏やかに生活できるかは飼い主であるあなたにかかっています。
少しでも良い環境を整えてあげられるよう、愛猫の様子を日々しっかり観察してあげましょう。