犬と猫の多種飼い

暑い夏や悪天候が続く季節は散歩やお出かけが減り、犬と猫の多種飼いの家庭では特に室内の環境管理が難しくなりがち。 犬と猫が同居する環境では「縄張り意識の衝突」「運動量の違いによるストレス」など、種の違いによる問題が発生することも。 屋外活動ができない時期は、犬と猫それぞれの特性を理解し、共存できる室内環境を整えてあげましょう。
そこで今回は、「犬と猫の多種飼いで起こりやすい問題」や、「犬と猫が仲良く暮らすための環境づくり」「多種飼い向けの室内アクティビティ」についてご紹介します。
犬と猫の多種飼いで起こりやすい問題
犬と猫はそれぞれ異なる習性を持ち、コミュニケーション方法や生活リズムも違います。 だからといって単に別々の空間で過ごさせるだけでは、本来のペットとの暮らしを楽しめませんよね。 犬と猫の多種飼いでは、種の違いからさまざまな問題が発生する可能性があります。 犬と猫の多種飼いで起こりやすい問題とは、以下のようなものです。
- 縄張り争いが起こる
- 運動量の差からストレスが生じる
- 食事の時間や食べ物の管理が難しくなる
- 犬が猫を追いかけ回して猫が精神的に不安定になる
- 猫のトイレや爪とぎなどを犬が荒らしてしまう
- 異なるワクチンや健康管理が必要になり負担が増える 飼い主さんは犬と猫それぞれの特性を理解し、両方が快適に過ごせる環境を整えましょう。
次は、「犬と猫が仲良く暮らすための環境づくり」を見ていきましょう。
犬と猫が仲良く暮らすための環境づくり

犬と猫には、それぞれの特性を尊重しながらも共存できる空間を作ってあげたいですよね。 以下のような工夫で、犬と猫が仲良く暮らせる環境を整えましょう。
高低差のある空間づくり
「高低差のある空間づくり」は、犬と猫の共存に役立つ環境整備です。 猫は高い場所を好み、危険を感じた時に逃げ込める場所が必要なので、「高低差のある空間づくり」は猫のストレス軽減に最適です。 「高低差のある空間づくり」は、キャットタワーや棚などを設置するだけ。 このときに使用する設備は、「高低差のある空間づくり」に適した、安全性の高いものを選んでください。 「高低差のある空間づくり」は、以下のような手順で行いましょう。
- 猫が自由に上り下りできるキャットタワーを設置する
- 犬が届かない高さに猫専用の休憩スペースを作る
- 猫が安心して移動できるように、家具の配置を工夫する
- 猫が落ち着ける高所からでも飼い主さんや犬の様子が見えるようにする 以下は、「高低差のある空間づくり」の注意ポイントです。
- キャットタワーは十分な安定性があるものを選ぶ
- 猫が登れる場所に危険なものを置かない
- 犬がジャンプして猫を追いかけることができないか確認する
個別のスペース確保
犬と猫が共存するための環境づくりとして、「個別のスペース確保」もお勧めです。 犬も猫も自分だけの安全な場所を持つことで、ストレスが軽減され、共存しやすくなります。 「個別のスペース確保」には、下記のような工夫をお勧めします。
- 犬用のケージやベッドを設置する
- 猫専用の部屋や隠れ家を作る
- 扉に猫だけが通れるキャットドアを付ける 「個別のスペース確保」は、以下のような手順で行いましょう。
- それぞれのペットが安心できる場所を観察して特定する
- その場所を基準に個別のスペースを確保する
- おもちゃやベッドなど、それぞれのお気に入りアイテムを置く
- 最初は短時間だけ分けて過ごさせ、徐々に慣れさせる 以下は、「個別のスペース確保」の注意ポイントです。
- それぞれのスペースに相手が侵入しないようにする
- 両方のペットが飼い主と十分な時間を過ごせるようにする
- 食事やトイレの場所は完全に分けて設置する
- 犬と猫それぞれの臭いがついた布などを交換して、お互いの存在に慣れさせる
正しい紹介と段階的な慣らし
「正しい紹介と段階的な慣らし」も、犬と猫が共存するための重要なポイントです。 突然の対面は両方にストレスを与えるため、「正しい紹介と段階的な慣らし」で徐々に慣れさせることが大切です。 「正しい紹介と段階的な慣らし」には、以下のような方法があります。
- 匂いでの紹介=最初はお互いに姿を見せず、タオルなどでお互いの匂いを交換する
- 視覚での紹介=ベビーゲートなどで仕切り、安全な距離から様子を見せる
- 短時間の対面=犬をリードで管理し、猫に逃げ場を確保した状態で短時間の対面を実施する 以下は、「正しい紹介と段階的な慣らし」の注意ポイントです。
- 対面の際は必ず犬を管理し、犬が猫を追いかけないようにする
- どちらかが怖がったりストレスを示したら、すぐに中断する
- 良い行動を見せたら、必ず褒めて報酬を与える いずれの段階でも焦らずペースを守り、特に犬には基本的なしつけができていることが重要です。
次は、犬と猫が一緒に楽しめる「多種飼い向けの室内アクティビティ」を見ていきましょう。
多種飼い向けの室内アクティビティ

暑い夏や寒い冬、悪天候が続く季節も犬と猫が安全に楽しく過ごせる環境を作りたい! 以下は、そんな飼い主さんと愛犬・愛猫にお勧めの室内アクティビティです。
交代制の遊び時間
犬と猫は運動量や遊びのスタイルが大きく異なるため、それぞれに合った遊び方で運動量を確保する必要があります。 交代制の遊び時間を設けることで、犬には十分な運動を、猫には安全な遊びの時間を提供できます。 また別々に遊ぶ時間を作ることで、飼い主さんとの絆も深まり、それぞれが適切な刺激と運動量を得ることができますよ。
互いを尊重するトレーニング
犬と猫の多種飼いでは、共存するためのルールとマナーをトレーニングすることが重要です。 近ごろは犬に「猫を追いかけない」「猫のものに触れない」などのトレーニング方法も確立されてきました。 トレーニングでは犬の「待て」「伏せ」などの基本コマンドを徹底し、猫がいても興奮せず落ち着いていられる状態を目指すことで、安全で平和な共存環境が作れます。
犬と猫の多種飼いを楽しむための工夫

犬と猫はそれぞれ異なる習性を持つため、多種飼いでは適切な環境づくりと理解が必要です。 犬と猫の特性や好みを尊重しながら、それぞれに安全な空間と適切な刺激を提供してあげましょう。 犬と猫それぞれと質の高い時間を過ごし、種の違いを超えた絆を育むことで、多種飼いならではの楽しさと喜びを味わえますよ🐶🐱