猫は秋冬になるとよく眠るってほんと?その秘密を徹底解説します
寒さが厳しい秋冬になると「猫は長時間寝るようになる」という話を聞いたことはありませんか?
確かに人間も布団から出るのが億劫になる季節ですし、猫の気持ちもわかります。
そこで今回は「猫は秋冬になるとよく眠るってほんと?」について解説します。
「愛猫がなかなか起きてこない」「睡眠時間が長くなった気がする」など、愛猫の行動が少し変わったと感じている飼い主さんはぜひ最後までご覧ください。
秋冬になると猫の睡眠時間が長くなる理由
猫は秋冬になると睡眠時間が長くなるといわれていますが、それは事実なのでしょうか?
結論からいうと、ほかの季節に比べると眠っている時間が増えると考えられています。
正確には睡眠時間が増えるというよりも、ジッとしている時間が増えるというのが正しいでしょう。
通常でも猫は睡眠時間が長い動物であり、1日に14時間前後の睡眠を取ります。つまり、1日の大半を寝て過ごしているということです。
それが秋冬の時期になるとさらにジッとする時間が増えることから、「秋冬は睡眠時間が増える」といわれるようになったようです。
猫が秋冬になると寝る時間が増える(ジッとしている時間が増える)理由として考えられているのが、“行動量を制限することで消費エネルギーを減らすため”だといわれています。
もともと猫も野生動物として生活していた名残を持つ動物です。
そのため、冬の厳しい環境のなかを生活するうえで、不要なエネルギーを使うことがみずからの命を危険にさらす行為だと理解しているのです。
また、秋冬は体の熱を放出しないよう「アンモニャイト」と呼ばれる、体をグルグルと丸くした寝方をするのも特徴的です。
この寝方は体の熱を保持するためだけでなく、寒さから体を守る際にもおこないます。
室内飼育でエアコンが稼働しているにも関わらず、夏場などの気温が高い時期に愛猫がこの寝方をしているようであれば、室温が低すぎる可能性があります。
猫が快適に過ごせる適温は20℃~28℃程度といわれていますので、室温が下がり過ぎていないか確認するようにしましょう。
秋冬になると猫に増える行動・みられる変化
秋冬になると猫がよくおこなう行動とみられる変化をあわせてご紹介します。
季節の移り変わりを知ることもできるため、愛猫の様子をよく観察してみましょう。
≪秋冬に猫がよくおこなう行動・みられる変化≫
- 飼い主やほかの動物にくっつこうとする(体温維持のため)
- 日向ぼっこの時間が長くなる
- 食事の量が増えて飲水量が減る など
猫は秋冬などの気温が低い季節になると飲水量が少なくなります。
これは夏場のように水分を必要としなくなるからだと考えられています。
水分の摂取量が少なくなると、冬場に発生しやすい猫下部尿路疾患(FLUTD)の発症リスクを高めてしまいます。
そのため、水飲み場を増やす、新鮮な水を与える、循環型の給水機を設置するなどの対策を講じ、少しでも多く水を取らせるための工夫をおこないましょう。
■あわせて読みたい記事■
猫のかわいらしい寝相「アンモニャイト」とは?行動の理由を徹底解説
体の不調が原因で睡眠時間が伸びていることも…
猫は秋冬になると睡眠時間が増加するとお伝えしましたが、体調不良が原因でジッとしているケースもあります。
以下に注意すべき猫の寝方をご紹介しますので、普段と違うと感じたら動物病院へ連れていきましょう。
≪体調不良が疑われる猫の寝方≫
- 飼い主の視界に入りにくいところで寝る(高いところ、狭く暗いところ など)
- いつもの寝床と違うところで寝る
- うずくまったままの姿勢を取っている
- お腹をかばうように寝ている
- 睡眠の質が浅くなっている など
体調不良に陥っている猫は、眠り方以外にも様々な症状がみられます。
以下に例を記載しますので、愛猫の寝方と症状がそれぞれ一致していないか確認してください。
≪体調不良の際に猫がみせる症状≫
- 食欲不振
- トイレ以外での粗相が増える
- 動かなくなる
- 下痢や嘔吐 など
あくまで症状の一例ですが、これらの症状が出ている場合は体調不良を引き起こしている可能性が高いです。
病気やケガは早期治療が大切ですので、少しでも愛猫の体調に違和感があれば、すぐにかかりつけの動物病院で診察してもらいましょう。
愛猫が暖かく快適に眠れる環境を整えてあげましょう
猫は秋冬などの気温が低い季節になると、睡眠時間(ジッとする時間)が増加します。
これは動物としての習性からくる行動のため、基本的には心配しなくてもよいでしょう。
また、加齢などによる体力の低下から寝る時間が増えるケースもあります。
愛猫の年齢や体調を考慮したうえで睡眠時間を観察してあげることが大切です。
猫が快適に過ごせる気温は20℃~28℃、湿度は50%~60%程度が理想的だといわれています。
厳しい秋冬の寒さのなかでも愛猫が暖かく快適に過ごせるよう、室温の管理をこまめにおこないましょう。