犬のアジリティとは?愛犬と楽しむドッグスポーツの魅力を解説
犬のスポーツとして競技大会も実施され、世界的にも人気の高い「アジリティ」。
犬のアジリティとは、犬と人間がペアを組んで行う障害物競走のことです。
犬と楽しむドッグスポーツのアジリティは、愛犬と飼い主さんとの絆や信頼関係をさらに深めることにも役立つのでおすすめです。
そこで今回は、「犬のアジリティとは?」「アジリティの注意点」、「自宅でもできるアジリティ」について解説します。
犬のアジリティとは?
「犬のアジリティ」とは、簡単にいうと制限時間内にゴールを目指す犬の障害物競走のことです。
「アジリティ」はスポーツ分野で使われる言葉で、意味はスピード感や敏捷性や軽快さなど。
アジリティは、犬と人間がペアを組み呼吸をぴったり合わせて行うので、見ているだけで手に汗握る迫力のあるドッグスポーツです。
そんなアジリティの歴史や、競技の種類、メリットについて見ていきましょう。
アジリティの歴史
犬のアジリティの歴史は意外に浅く、発祥は1978年のイギリスといわれています。
その後、世界各国でアジリティ競技会が盛んになり、世界選手権も行われるようになりました。
わが国では、競技会が始まった1990年代から、日本代表選手犬がアジリティ世界選手権大会に出場しています。
どんな競技があるの?
アジリティは、「ハンドラー」と呼ばれる指導する人間と息を合わせた犬が、障害物を上手にクリアし、制限時間内にゴールしてタイムを競うドッグスポーツです。
アジリティの競技会では細かくルールが設定されており、審査員が厳しく審査するため減点で失格になる犬も少なくありません。
アジリティの競技は、犬の体高でクラスを分け、競技のレベルや障害物の種類などで部門を分けて行われます。
アジリティは、以下のようなさまざまな障害物を組み合わせて行います。
- ドッグウォーク=上り下りのある橋状の障害物の上を歩く
- Aフレーム=傾斜のきつい障害物を上り下りする
- ロングジャンプ=長さのある障害物を跳び越える
- ウォール(壁)=高さのある壁を跳び越える
- スラローム=ポールの間を蛇行する
- トンネル=トンネルの中を通り抜ける
- タイヤ=タイヤの中を跳んでくぐり抜ける
- ハードル、シーソーなど
アジリティのメリット
犬のアジリティにはさまざまなメリットがあります。
なかでも、愛犬と飼い主さんが呼吸を合わせて目標をクリアした際に得られる達成感は何ものにも代えがたいものでしょう。
アジリティを通して愛犬と目標を成し遂げる感動は、日常生活ではあまり味わえない種類のものかもしれません。
またアジリティは愛犬の運動不足やストレスの解消ができるほか、飼い主さんと濃密な時間を過ごすため絆や信頼関係が強くなる、などのメリットも。
アジリティを行う犬種に向き不向きはありませんが、元気でエネルギーに溢れている愛犬は、とくにおすすめです。
次は、愛犬とアジリティを行うときの注意点について見ていきましょう。
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アジリティの注意点
愛犬とアジリティを行うときには以下のような点に注意が必要です。
施設やスクールではワクチン接種証明書が必要
愛犬とアジリティを始めるときには、練習環境の整った施設を利用するのがおすすめです。
またトレーニング方法やルールなどがわからないうちは、トレーナーのいるスクールなどで練習を積んだほうがよいでしょう。
このような施設やスクールを利用する際には、愛犬のワクチン接種の証明書が必要ですので事前にワクチンの種類などを確認しておきましょう。
簡単な競技から1つずつ練習する
アジリティスクールを利用しない場合、愛犬にいきなり難しい課題を与えたり過剰に練習させたりするのはやめましょう。
アジリティは最初のうちは簡単な競技から1つずつ練習を重ね、少しずつ難易度を上げていくことが大切です。
また初めからうまくいかないのは当然なので、愛犬が飽きて嫌がる前に練習を切り上げたほうがよいでしょう。
叱るのはダメ
アジリティは飼い主さんと愛犬がペアを組んで楽しむスポーツなので、上手く出来ないから、と叱ったり怒鳴ったりするのは絶対にやめてください。
アジリティの練習中に叱ると、愛犬は競技への意欲を失ってしまうだけではなく、飼い主さんとの信頼関係にヒビが入ってしまう恐れも。
愛犬の上達が遅く感じられても否定的な声かけはせず、上手く出来たときには思いきり褒めてあげるようにしましょう。
自宅でもできるアジリティ
愛犬とアジリティを始めてみたいけど、練習する場所が近くにない…
そんな飼い主さんと愛犬には、「自宅でのアジリティ」がおすすめです。
アジリティは自宅でもできますので、これから始めたい、という飼い主さんや、暑い夏や悪天候で犬のお散歩に行けない日は、室内用のアジリティグッズを活用しましょう。
自宅でアジリティを行う際は、室内遊びの感覚で犬が使用できる「ハードル」「トンネル」「スラローム」などのアジリティグッズから愛犬に合ったものを選んであげてください。
自宅で愛犬にアジリティグッズを使用するときには、以下のような点に注意しましょう。
- 犬の関節に負担がかからないように、滑らない床やマット上で行う
- 安全性が高く、犬が衝突してもケガをしない柔らかい素材のグッズを選ぶ
- ハードルなどは難易度(高さ)を調整できるものを選ぶ
- 使用後はコンパクトに収納できるグッズを選ぶ
愛犬と飼い主さんが一緒にゴールを目指すアジリティ
アジリティは愛犬と飼い主さんがペアを組み、ぴったりと呼吸を合わせて行うので信頼関係や絆が深められ、達成感や感動も共有できるドッグスポーツです。
またアジリティは愛犬の運動不足やストレスの解消もできるうえ、飼い主さんと濃密なコミュニケーションがとれるので、お互いに幸せな時間を過ごせるでしょう。
アジリティは競技会の出場を目的にしなくても、室内遊びにも取り入れられるので愛犬と気軽に始めてみませんか?