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POSTED on 2023.09.17

【猫がマウンティングする理由】多頭飼いの環境でもできる対策とは?

猫が同居しているほかの動物や飼い主に対してすることがあるマウンティング行動。
猫を多頭飼育されている方はそのような場面をよく目にするのではないでしょうか?

通常マウンティングは、自身の優位性を誇示するためにすると考えられていますが、実は別の理由も隠されています。

そこで今回は、「猫がマウンティングする理由」に焦点をあて、多頭飼いの環境でもできる予防策について解説します。
愛猫のマウンティング行動に悩んでいるという方はぜひ参考にしてください。

猫がおこなう「マウンティング行動」とは?

マウンティングとは、飼い主(人間や)同居する動物の体の上に乗りかかり、腰を押し付ける(交尾のような体勢になる)、首の付け根を噛む、頭を押し付けるなどの行動のことをいいます。

言葉の由来は、登ることを意味する「mount(マウント)」からきており、そこに現在進行形のingがつき「mounting(マウンティング)」となりました。

猫がマウンティングする対象は飼い主などの人間、同居するほかの動物、クッションなどの特定物など、その種類はさまざまです。

猫がマウンティングする4つの理由

猫がマウンティングをする理由として考えられているものを4つご紹介します。愛猫の気持ちを理解する際の参考にしてください。

優位性の誇示 

猫は自身の立場的な優位性を誇示する際にマウンティング行動を取るといわれています。
優位性の誇示が理由のマウンティングはとくに多頭飼いの環境でよくみられ、簡単にいえば、ボス猫とそれ以外の猫というような「序列」を意味します。

例をあげると、先住猫が新入りの体の上に乗るケースなどが考えられます。
野良猫の場合であれば、マウンティングによって自身の立場を高くアピールすることで、パートナーがみつけやすくなるなどのメリットがあるようです。

疑似交尾 

発情期に交尾の練習(疑似交尾)としてマウンティングをする猫もおり、雄猫同士でもみることができます。
去勢・避妊手術が済んでない猫に多く、マウンティング対象は猫以外にも、人間や毛布などさまざまです。

去勢・避妊手術を終えた猫にもまれにみられることから、動物としての本能からくる行動だと考えられます。

ナワバリの主張

猫は自身のナワバリにほかの動物が侵入してくるのを極端に嫌います。
ナワバリの主張にともなうマウンティングは多頭飼いしている環境でもよくみられます。

多頭飼いの場合であっても、室内に各猫のテリトリーが確立されているようです。
そのことから、自身のナワバリ(テリトリー)を守ろうと、マウンティング行動を取ると考えられています。

転移行動 

転移行動とは、猫がみずからの気持ちを落ち着かせる、ストレスを発散する際におこなう行動を指し、そのなかのひとつにマウンティングが含まれます。

転移行動によるマウンティングは過度な行動の制限やストレスからくるものであるため、行動自体にはとくに意味はないといわれています。

■あわせて読みたい記事■
猫にも生理がくる?避妊・去勢手術のメリット・デメリットとは

多頭飼いの環境で取り入れたい!マウンティングを予防する方法

猫のマウンティングを予防する方法について解説します。
多頭飼いの環境でも取り入れるのが簡単なものばかりなので、できることから試してみてください。

ストレスを発散させる

転移行動によるマウンティングを予防するため、ストレスを発散できる環境を整えます。

猫のストレス発散には運動がとても効果的なので、キャットタワーを設置する、走り回れるスペースを確保するなどがおすすめです。

避妊・去勢手術を検討する

避妊・去勢手術を受けさせることで、疑似交尾によるマウンティングを減らすことができます。
避妊・去勢手術はマウンティングだけでなく、生殖器系の疾患予防につながり、望まない繁殖の抑制にもなります。

時期や費用などの確認が必要ですので、手術を検討する際はかかりつけの獣医師に相談するとよいでしょう。

落ち着けるスペースを各猫に作る 

寝床を個別に作ってあげるなど、各猫が落ち着けるスペースを確保します。

狭い室内すべてが共有スペースだと、猫はとてもストレスを感じてしまいます。
そのため可能であれば、それぞれがゆっくり休める場所を作ってあげましょう。

猫たちの序列を理解する 

先住猫と新入り猫の関係のように、猫同士にも序列が存在しています。
新入りの猫ばかりに構ってしまうと、先住猫はみずからのテリトリーが侵されたと感じ、マウンティング行動を取ると考えられます。

多頭飼いの環境では、とくに猫同士の序列を飼い主がしっかりと理解することが大切です。

マウンティングは猫の本能!

猫が自身の優位性を誇示するため、またはストレス発散(転移行動)などのためにマウンティングをおこないます。

ほとんどの場合、猫がマウンティング行動を取っていても問題ありません。
しかし、飼い主に対してするようであれば、噛みつきやひっかきによってケガする恐れもあるため、すぐに止めさせましょう。

今回ご紹介したマウンティングの予防法は多頭飼いの環境でも効果を発揮すると思いますので、愛猫の行動に困っている方はぜひ試してみてください。

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