猫にも歯磨きが必要?おすすめの手順や歯磨きが嫌いな猫への対処法
「愛猫の口臭が気になる」「歯の色が黄色くなってきた」など、愛猫の歯や口周りのトラブルに悩んでいる飼い主さんはいませんか?
そんなお口周りのトラブルを解決・予防する方法としてあげられるのが日々の歯磨きです。
「猫に歯磨きが必要なの?」と疑問に思う方もいるでしょうが、猫が健康的に暮らすうえで歯磨きは必要不可欠なケアのひとつです。
そこで今回は、「猫にも歯磨きが必要とされる理由」について解説します。
また、歯磨きを上手におこなうための手順や嫌がって逃げてしまう猫におすすめのグッズもあわせてご紹介します。
ぜひ愛猫の歯を磨く際の参考にしてください。
「猫にも歯磨きが必要」だといわれる理由
猫にも歯磨きが必要だといわれる理由を3つご紹介します。
歯周病の予防
歯周病とは、歯垢のなかに存在する細菌が原因で炎症が起こる病気です。
猫の口腔内はアルカリ性であり、虫歯菌が発生しにくい一方、歯周病菌が繁殖しやすい環境になっています。
歯周病の症状例は以下のとおりです。
- 口臭がきつくなる
- よだれが増える
- 歯茎が赤く腫れる
- 歯茎から出血や膿が出る
- 歯が抜ける など
症状が進行すると頬から膿が出てくることもあり、猫に多大な苦痛をあたえます。
そのため、歯磨きなどのデンタルケアによる予防が重要だといわれています。
病気のリスクを軽減
歯肉炎や口内炎など、歯周病以外にも口腔内で発生する病気は多く存在しています。
日頃から歯磨きを徹底することでそれら病気の発生を予防できるだけでなく、仮に発症している場合も早期発見につながります。
口腔内の病気やケガは外見から判断するのがとても難しいため、口のなかを確認する手段として、子猫期から歯磨きに慣れさせておくことが大切です。
歯石の蓄積を防止
猫の口腔内はアルカリであるため虫歯になりにくいものの、歯石ができるリスクがとても高いです。
歯石ができてしまうと「スケーラー」とよばれる専門の器具で削り落とします。その際、全身麻酔をかける必要があるため猫の体に大きな負担がかかります。
口腔内の状態が悪いと抜歯することになる可能性もあるため、日頃の歯磨きがとても大切です。
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猫の歯を磨く際の手順
- 猫を大人しくさせる
- 歯磨きジェルを指に塗り、口元を触っても問題ないか確認する
- 歯磨きシートやガーゼを指に巻いて歯の周りを触ってみる
- (③で問題がなければ)歯ブラシを歯に対して45度に当て、小さく左右に動かしながら磨く
猫の歯磨きは「前歯→犬歯→奥歯」の流れで磨くとスムーズにできます。
歯磨きの頻度は、できれば毎日、最低でも3日に1回は必ずおこないましょう。
猫の歯を磨く際のコツ
- 時間をかけず素早く
- 嫌がったらすぐに止める
- 人間用の歯磨き粉は使わない
猫は体の自由を奪われるのを極端に嫌います。
そのため、時間をかけず素早く作業を終わらせる必要があります。
また、口元に触れると怒り出す猫もいますので、愛猫が歯磨きを嫌がるようであれば、デンタルケアグッズを用いて口腔内を清潔に保つようにしましょう。
なお、人間用の歯磨き粉には猫が口にすると中毒症状を引き起こすキシリトールが含まれている可能性があるため、絶対に使ってはいけません。
歯を磨かせてくれない猫には歯磨きグッズでの代用がおすすめ
歯磨きをさせてくれない猫におすすめのデンタルケアグッズをご紹介します。
歯磨きジェル
愛猫が好きな味のジェルを活用することで、口周りに触れやすくなります。
本格的に歯磨きをはじめる前のトレーニンググッズとして最適です。
歯磨きシート
歯磨きシートを指に巻き付けて、口周りや歯の汚れをふき取ってあげます。
ただし、歯磨きシートのみでは歯垢を完全に除去することはできませんので、本格的な歯磨きへの第一ステップと考えておくのがよいでしょう。
歯磨き用のガム
歯磨き用のガムをあたえることで歯垢除去や口臭軽減などが図れます。
ただし、ガムのみでのデンタルケアは不十分です。あくまで補助グッズである点に注意しましょう。
歯磨きおもちゃ
歯磨きおもちゃを噛んで遊ぶことで、歯垢を取る効果があるといわれています。ただし、口の奥(奥歯など)を綺麗にするのが難しいです。
歯の健康は愛猫が健やかに暮らすうえでとても大切です
歯磨きには歯周病の予防や口腔内を清潔に保つなどの効果があり、猫が健やかに暮らすうえでとても大切な役割を持っています。
歯ブラシを怖がって逃げる猫もいるため少々面倒くさいこともあるでしょうが、愛猫の健康管理の一環として、できる限り歯磨きを習慣化することが大切です。
どうしても歯ブラシを怖がってしまう場合には、今回ご紹介した歯ブラシ以外のデンタルケアグッズを活用し、愛猫の好みに合わせて使ってみるとよいでしょう。