猫も芸ができる?自宅でできるトレーニング方法と教える際の注意点
猫を飼っていると「犬のように芸を覚えられるのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?
犬のなかで最も賢いとされるボーダーコリーは、人間の言葉を1000個も覚えられるといわれていますが、猫はどうなのでしょうか。
そこで今回は、猫も犬のように芸ができるかを解説したうえで、自宅で取り組めるトレーニング方法をご紹介します。
猫は犬のように芸を覚えられる動物なのか
猫は犬のように芸を覚えられる動物なのでしょうか?
結論からいうと「芸を覚えることはできるが、犬ほど得意ではない」といえます。
犬は長い歴史のなかで、従順に人間の指示を聞けるよう改良が施されてきました。
その最たる例というのが、今日も世界中で活躍している盲導犬や警察犬などの使役犬です。
一方で猫はというと、人間との長い歴史を持っている点は犬と同じですが、かかわり方がまったく異なっています。
猫の場合、ネズミ駆除を目的として人間に利用されてきた過去があります。
しかしそれは、人間の指示というよりも、動物としての本能がネズミ駆除に役立っただけです。
つまり、猫は人間による特別なしつけや訓練を受けることを前提とした改良が施されていないわけです。
このような点から「猫は一定の芸を覚えることはできるものの、犬と比べたら得意ではない」という結論にいたります。
なお、猫のなかには犬のように芸を得意としている個体もいます。
その反対に、芸を覚えるのが猫よりも不得意な犬がいるのも事実です。
個体によって得意不得意があることは事前に留意しておく必要があるでしょう。
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猫に芸を教えるときのポイントやメリットは?
猫に芸を教えるときのポイントとメリットについてそれぞれ解説します。
猫に芸を教えるときのポイントは「〇&〇」を使うこと
猫に芸を教えるときは「音&おやつ」を使うのがとても有効です。
音を出すのに打ってつけのものとして、動物園や水族館などでも使用されている「クリッカー」があります。
クリッカーはボタンを押すと音が出る仕組みになっているため、猫に「音が鳴ったらおやつがもらえる」という一連の流れを理解させるのに適しています。
≪ワンポイントアドバイス≫
本格的に芸を教える前に、クリッカーの音が鳴ったらおやつがもらえることを猫に認識させるのが大切です。
猫が聞こえるところでクリッカーを鳴らし、その直後におやつをあたえましょう。
これを繰り返すことで、次第に猫も「音が鳴る=おやつがもらえる」と理解してくれます。
猫に芸を教えることで得られるメリット
猫に芸を教えることで得られるメリットとしては「飼い主とのコミュニケーションにつながる」「いたずらをしようとしたときの抑止になる」などがあります。
芸ができようになるまでには時間がかかります。
その間、飼い主さんと一緒に練習する時間は猫にとって重要なコミュニケーションのひと時となり、有意義な時間になるでしょう。
また、猫がいたずらしようとした際に芸の指示(コマンド)を出すことで、いたずらを抑止することも可能です。
練習次第で習得可能!猫におすすめの芸3選
練習次第で習得ができる猫におすすめの芸を3つご紹介します。
お手
「お手」は以下の3ステップで練習すると習得できます。
≪お手の練習方法≫
- 猫の手に「お手」とコマンドを出しながら触れる
- 飼い主の手に猫の手を乗せる
- 猫の手が飼い主の手に乗ったときにクリッカーを鳴らしおやつをあたえる
基本的にはこの3ステップを繰り返すことでお手が習得できます。
もちろん個体差もありますので、できないからといって怒らないであげてくださいね。
ハイタッチ
「ハイタッチ」はお手と同じ方法で習得できる芸のひとつです。
≪ハイタッチの練習方法≫
- 猫の手に「ハイタッチ」とコマンドを出しながら触れる
- 飼い主の上げている手に猫の手を触れさせる
- 猫の手が飼い主の手に触れたときにクリッカーを鳴らしおやつをあたえる
個体にもよりますが、お手よりハイタッチが得意な猫もいるようです。
お手ができない子でもハイタッチはできる場合もあるようなので、ぜひ練習してみてください。
お座り
「お座り」は以下の3ステップを繰り返すことで習得できる芸のひとつです。
≪お座りの練習方法≫
- 猫の頭のうえにおやつを持っていく
- 猫に「お座り」のコマンドを出す
- 猫がお座りの姿勢になったらクリッカーを鳴らしおやつをあたえる
お座りを習得できれば、いたずらしようとした際もコマンドを出すだけで抑止できます。
お手やハイタッチの練習が難しいという場合はこちらを優先してもよいでしょう。
猫も芸を覚えられる!
猫は犬のように芸が得意な動物ではありませんが、飼い主さんも一緒になって根気強く練習を続けることで、お手やお座りなどをキチンとできるようになります。
愛猫が嫌にならない程度の練習を少しずつこなすことが大切なので、芸を覚えてくれるまで継続的にトライしてみてください。