犬の噛み癖をやめさせたい!噛む理由としつけのコツを解説
犬の飼い主さんの悩み事ランキングでも上位にあがることが多い「噛み癖」。
愛犬の噛み癖は人のケガなど重大なトラブルを引き起こすこともあるので、一刻も早くやめさせたいですよね。
犬の噛み癖をやめさせるためには、愛犬が噛む理由を理解したうえで対処することも必要です。
そこで今回は、「犬が噛む理由」や「噛み癖をやめさせる方法」、「噛み癖のしつけのコツ」について解説します。
犬が噛む理由
「愛犬が子犬のときに家具などを噛んでボロボロにされたことがある」という飼い主さんは多いのではないでしょうか。
もともと犬は「噛む動物」なので、子犬の時期に「何かを噛む」のは、じつは発達に必要な行動なのだとか。
しかし子犬の噛み癖を放置すると、成犬になってからも人を噛んだりすることも。
犬種にもよりますが、成犬の場合は甘噛みでもケガの恐れがあり、鋭い歯を持つ犬に攻撃的に噛みつかれると重大な事故にもつながりかねません。
そんな危険な噛み癖は早めにやめさせるべきですが、大切なのは、まず犬が「噛む理由」を飼い主さんが理解することでしょう。
では、犬が噛む理由とはどのようなものなのでしょうか。
犬が噛む理由はさまざまですが、代表的なものを見ていきましょう。
防衛・攻撃本能
犬が噛む理由のひとつとして考えられるのは、「防衛・攻撃本能」によるものです。
初対面の人にいきなり触られた愛犬が思わず相手の手に噛みついてしまうのは、防衛・攻撃本能が働くから。
また、愛犬の苦手な「歯磨き」や「爪切り」をしようとしたときなどにも、防衛・攻撃本能から衝動的に飼い主さんを噛んでしまうことがあります。
防衛・攻撃本能から起こる犬の噛み癖はやめさせるのが難しいケースもあるため、獣医師に相談することも検討してみましょう。
ストレス
人間でもストレスがたまると攻撃的になることがあるように、犬もストレスにさらされると、何とかして発散したいという理由で噛むことがあります。
犬が運動不足や寂しさや生活環境などでストレスを感じると、人やまわりにあるモノを噛むほか、自分の体を噛んでしまうというケースも少なくありません。
その結果人にケガを負わせたり、噛んだ自身の体を傷つけたりすることもあるため、飼い主さんは愛犬の様子をよく観察してストレスを発散してあげることが大切です。
興奮や甘え
飼い主さんへの甘えや興奮が理由で、つい強く噛んでしまうという愛犬もいます。
本来、犬は親犬や兄弟犬たちとの触れ合いのなかで噛む手加減の仕方を学習するもの。
しかし生後わずかな期間で親犬と離れる子犬は、噛む力加減をうまく身につけることができません。
そんな子犬が興奮したり甘えたりするときに行う甘噛みを放置すると「噛むと飼い主さんが喜ぶ」と誤って学習してしまい、噛む手加減がわからないまま成犬になってしまいます。
愛犬の噛み癖は子犬の時期のなるべく早い段階でやめさせるように、噛んではいけない対象をしっかりと教えるようにしましょう。
病気やケガ
日ごろは大人しい性格の愛犬が「触ったらいきなり噛んできた」という場合は、犬の病気やケガなどの理由も考えられます。
犬などの動物は、病気やケガなどで痛みを感じている部位に触れられると「反射的に噛む」という行為をしてしまうことがあるのです。
そんなときの愛犬には、噛む行為のほかにも異変が見られるかもしれませんので、様子をよく観察し気になることがあれば動物病院を受診しましょう。
では犬の噛み癖をやめさせる方法とは、どのように行うものなのでしょうか。
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犬の噛み癖をやめさせる方法
犬の噛み癖をやめさせる方法は、先述の「噛む理由」を理解したうえで次のように行いましょう。
ストレスの解消
噛み癖をやめさせる方法で大切なのは、飼い主さんが愛犬の気持ちに寄り添ったうえで行うことです。
愛犬が噛む理由が寂しさや運動不足などのストレスと思われたら「コミュニケーションを密に取る」「運動や遊びの時間を増やす」などで溜まったストレスを解消してあげましょう。
また、愛犬が生活環境にストレスを感じていると思われたら、できる限り犬の目線に沿ってストレスが解消できるように工夫や改善をしてあげましょう。
噛むオモチャを与える
愛犬の噛み癖をやめさせる方法でおすすめなのは、やはり噛むオモチャを与えて思いきり噛ませてあげること。
犬はもともと「噛む生き物」のため、噛むことでストレスを解消できるうえ、脳を活性化させる効果が期待できるともいわれています。
犬用の噛むオモチャは豊富な種類が市販されており、子犬から高齢犬までのライフステージや、小型犬、噛む力が強い犬種などの体型によって選ぶことができます。
愛犬に噛むオモチャを与えるときは、こわれにくく安全性の高いものを選びましょう。
噛んできたら無視をする
愛犬に噛まれたときに飼い主さんが大声を出すなど、おおげさに反応すると犬は「飼い主さんが喜んでいる!」と勘違いすることも。
そのため愛犬が噛んできたら「無視をする」「低い声でダメ!という」などの方法でやめさせるようにしましょう。
噛み癖のしつけのコツ
愛犬の噛み癖をやめさせるしつけのコツは以下のようなものです。
- 噛み癖は成犬になってからやめさせるのは難しいケースもあるため、子犬のうちに直す
- 噛んだときに感情的に叱ると恐怖心から逆効果になるため、大声で怒鳴ったりしない
- 「口輪」に噛み癖を直す効果はないため、人にケガをさせる恐れがあるときや病院での診察など、やむを得ない場合を除き利用しない
噛み癖は早めにしつけを!
犬の噛み癖を放置すると、人にケガをさせたり重大なトラブルを招いたりすることがあります。
そのため飼い主さんは、子犬のころから、しっかりとした噛み癖のしつけや管理を行う必要があるでしょう。
愛犬の噛み癖は理由を理解したうえで適切に対処することが必要ですが、やめさせるのが難しい場合は獣医師やトレーナーに相談することをおすすめします。