猫が喉をゴロゴロ鳴らす仕組みや理由とは?
猫が甘えてくるときに、よく喉をゴロゴロ鳴らしていますよね。
なぜ猫は喉をゴロゴロと鳴らすのでしょうか?
今回は、猫が喉を鳴らす理由とその仕組みについてご紹介します。
ゴロゴロ音は猫の気持ちを推測する際のヒントにもなりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
猫の喉がゴロゴロ鳴る仕組み
猫の喉がゴロゴロと鳴る仕組みについては、獣医学が発展した現在でも実はハッキリとはわかっていません。
そこで今回は、さまざまな説のなかから有力とされるものを2つご紹介します。
声帯の振動によるもの
動物の多くは声帯の開閉を繰り返すことで音を発しています。
そのような体の構造から、人間でいう喉仏周辺にある筋肉が収縮を繰り返すことで声帯が振動し、ゴロゴロ音が発生していると考えられています。
血流によるもの
首の周りにある太い血管内の血流が原因となりゴロゴロ音が発生しているという説です。
血の流れが活性化することにより振動が発生し、その振動が横隔膜によって増幅されることでゴロゴロと音が鳴るといわれています。
ほかのネコ科動物も喉をゴロゴロ鳴らす?
ペットとして飼育されている猫以外にも、ネコ科動物のなかにはゴロゴロと喉を鳴らすもの、鳴らさないものがいます。
それらの動物をまとめると以下のとおりです。
≪喉を鳴らすネコ科動物≫
- オオヤマネコ
- オセロット
- チーター
- サーバル など
≪喉を鳴らさないネコ科動物≫
- ライオン
- トラ
- ヒョウ
- ジャガー など
同じネコ科動物にもかかわらずどうして違いがあるのかについては、現時点ではっきりとした理由はわかっていません。
この点についても、今後の研究が楽しみな分野だといえるでしょう。
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猫が喉をゴロゴロと鳴らす3つの理由
コミュニケーションツールのひとつ
母猫と子猫がコミュニケーションを図る際にゴロゴロと喉を鳴らすといわれています。
生まれたばかりの子猫はゴロゴロ音を出すことができません。
しかし、生後2日以上になると、自然にゴロゴロ音を鳴らせるようになります。
母猫とどのようなコミュニケーションを図ろうとしているのかわかりませんが、おそらく「お腹が空いた!」「もっと遊ぼうよ」など、要求によるものだと考えられます。
飼い主と一緒にいるときにゴロゴロと喉を鳴らすのは、母猫と同じように信頼できる相手だと認識しているからだといえるでしょう。
また、猫のなかにはゴロゴロと喉を鳴らさない個体もいます。その原因は残念ながらまだわかっていません。
一説には、ゴロゴロ音を発しない猫は人間慣れしていないケースが多いといわれています。
もしあなたの愛猫がゴロゴロ喉を鳴らさないようであれば、まずはコミュニケーションの機会を増やし、信頼関係を築くところからはじめるのがおすすめです。
リラックス状態にある
猫はリラックス状態にあるときもゴロゴロと喉を鳴らします。
体を撫でているとき、ブラッシングしているときなど、猫が気持ちいいと感じる場面でよくみられます。
SNSなどでも飼い主と遊んでいるときなどにゴロゴロと喉を鳴らしている猫が多いことから、リラックスしてのびのびと過ごせている証拠だと考えてもよいのではないでしょうか。
ストレスのあらわれ
過度なストレスがかかっている場合にも、喉をゴロゴロと鳴らす傾向にあります。
例えば、病気やケガで体が痛む、ほかの猫とのケンカを避けようとしている、身の危険を感じているなど、さまざまな原因が考えられます。
ストレスによるゴロゴロ音は、リラックス状態にあるときと比べ低音なのが特徴です。
あなたの愛猫がいつもより低くゴロゴロ音を鳴らしているようであれば、何かしらの原因でストレスを感じているかもしれませんので、その際はいつも以上に注意深く観察してあげてください。
要注意!病気の可能性があるゴロゴロ音とは
先述したように、猫は体に痛みがあると低音でゴロゴロと喉を鳴らします。
「いつもより音が低い」「苦しそうに聞こえる」「長時間ゴロゴロ音を出している」など、いつもと違う様子がみられたら、すみやかに獣医師による診察を受けてください。
動物病院へ連れていく際は、ゴロゴロ音以外にも異変がないか確認し、その症状をしっかりと獣医師へ伝えるようにしましょう。
様々な感情が込められている!
ゴロゴロ音が発生するメカニズムはまだはっきりとしていませんので、今後のさらなる研究が待たれるところです。
また、ゴロゴロ音はコミュニケーションツールのひとつとして、またはリラックス状態や過度なストレス下に晒されているなど、さまざまな場面で猫が感情をあらわす際に用いらえています。
あなたの愛猫はどんなときにゴロゴロと喉を鳴らしているでしょうか?
ぜひこの機会に観察してみてくださいね。