猫が狭い場所を好むのは〇〇だから!その理由とは?
猫を飼っている方なら、自宅の猫ちゃんがティッシュ箱の中や段ボールなど、体が隠せそうな場所をみつけると一目散に入ろうとするところを見たことがあるのではないでしょうか?
なぜ猫たちは、こんなにも狭い場所に入りたがるのでしょう。
今回は「猫が狭い場所を好むのは〇〇だから」と題し、猫が狭い場所に入りたがる理由を解説します!
猫が狭い場所を好む理由
猫がカゴの中などの狭い場所を好む理由としていわれている説を5つご紹介します。
猫の祖先であるリビアヤマネコから受け継いだ習性
猫の祖先にあたるリビアヤマネコは、体が隠れるサイズの狭いスペースを探して寝床にしていたと考えられています。
その理由として、狭いスペースであれば外敵が外から侵入してくるのを防ぐことができ、かつ寝床内の温度を保つことができたからだといわれています。
その他にも、リビアヤマネコは狭い場所に隠れた獲物を捕らえるのが得意だったようなので、現代の猫たちも小さな穴などのスペースをみつけては、「獲物がいるかもしれない!」と思うようです。
ストレスを避ける
オランダ人の動物行動学者がおこなった実験によると、猫シェルターにあたらしく入ってきた猫たちをグループ分けし、一方には隠れ家の代わりになる箱を渡す、もう一方にはなにも渡さないという状況を作って観察しました。
すると、箱を渡されたグループよりも、隠れるところがない猫たちのほうが、ストレス度が高くなることがわかったそうです。
このことから、猫がカゴや箱の中などの狭い場所に入るひとつの理由として、ストレスを避けるためだと考えられています。
身の安全を図る
猫は身の安全を図るため狭い場所へ入り込むといわれています。
これは、猫が争いをできるだけ避けようとする習性からくるものだとされ、身体的な安全だけでなく、先述した「ストレスを避ける」という意味合いもあるようです。
居心地が良い
狭い場所は外敵から身を守るのに適した場所であるため、猫は本能的に「居心地が良い」と感じるようです。
薄暗く狭い場所は猫にとって過ごしやすい環境のひとつなので、愛猫が隠れられる段ボールなどを部屋の隅に置くと喜んでくれます。
好奇心が刺激される
好奇心が強い性格の猫は、カゴや段ボールの中になにが入っているのか知りたいという気持ちから、狭い場所に惹かれるようです。
先述したように、猫の祖先であるリビアヤマネコも狭い場所の獲物をみつけることに長けていたとされることから、現代の猫たちも同じように小さな穴などの狭いスペースに惹きつけられていると考えられます。
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狭いスペースが好きな猫にはカゴや段ボールなどがおすすめ
狭い場所(スペース)が好きな猫には、手軽に準備できるカゴや段ボールなどをプレゼントするのがおすすめです。
市販されている製品にはさまざまな形状のものがあり、洞穴のように全体を覆い隠すタイプのカゴがあったり、内部に爪とぎが設置された段ボールハウスがあったりなど、その種類はとても豊富です。
種類が多いので購入する際に迷ってしまうかもしれませんが、愛猫が喜びそうなものを選んであげましょう。
また、市販品でなくとも、通販サイトを利用したい際に残った梱包用の段ボールなどを再利用するのもおすすめ。
これなら追加の予算も必要ありませんし、愛猫も喜んでくれるはずです。
ただし、カゴや段ボールは猫が噛みつく・引っかくことで少しずつ劣化していくため、まれに誤食が発生することがあります。
少量の誤食であれば排泄物とともに体外へ出てくることが多いですが、大量に食べてしまった場合は、速やかに動物病院へ連れていきましょう。
安心できる場所を作ってあげよう
猫の祖先にあたるリビアヤマネコの影響を受けている点が多いようですが、動物としての習性以外にも、好奇心から狭い場所を観察しようとする猫もいることから、個体ごとの性格によるところも大きいといえます。
とはいえ、多くの猫が狭い場所を好む傾向にあるのは変わりませんので、愛猫が喜んでくれるようなカゴや段ボールを準備し、安心してくつろげる場所を作ってあげるのもいいでしょう。
ただし、カゴや段ボールを設置する際は誤食などの事故が発生しないよう、愛猫の様子を飼い主がしっかりと観察しなければならない点も留意しておきましょう。
捨てるはずだった段ボールも愛猫が安心できるスペースに早変わりしますので、使わないのであればプレゼントしてみてはいかがでしょうか?