猫のかわいらしい寝相「アンモニャイト」とは?行動の理由を徹底解説
猫のみせるかわいらしい寝相のひとつである「アンモニャイト」。
渦を巻くように眠る姿を見ているだけで、飼い主の心も癒やされるものです。
ところで、猫はなぜアンモニャイトのような寝方をするのか知っていますか?
この寝相には、猫が自分を守るための秘密が隠されています。
そこで今回は「アンモニャイト」の概要や、このような行動を取る理由について解説します。
愛猫がアンモニャイトの状態でよく寝ているという飼い主さんは、ぜひ当記事を参考にしてくださいね。
「アンモニャイト」ってどんな寝相のこと?呼び方の由来は?
アンモニャイトとは、猫が渦を巻くように体を丸くする寝相のことであり、頭から尻尾まで、すべての部位を体の中心に織り込むようにして眠る姿が特徴的です。
アンモニャイトという名前の由来は、約3億5000年前に生息していたとされる軟体動物の一種「アンモナイト」からきています。
猫が体を丸めて眠る姿が、アンモナイトの化石にみられるグルグルとした渦巻き模様に似ていたことから、「アンモニャイト」と呼ばれるようになりました。
アンモニャイト以外にも「ニャンモナイト」と呼ばれることもあります。どちらでも間違いではないため、好きなほうを使いましょう。
また、個体によって体の丸め方はさまざまですが、より〇(まる)に近いアンモニャイトのほうが猫好きの間では好評だといわれています。
猫がアンモニャイトになる理由
猫がアンモニャイトになる理由にはどのようなものがあるでしょうか?
いくつか説がありますが、今回はそのなかからら3つをご紹介します。
体温を維持するため
猫がアンモニャイトの姿勢で眠る理由のひとつとして、体温を維持するためという説があります。
体全体を折りたたむように丸くすることで体から熱が逃げにくくなるため、体温の低下を防いでいるようです。
猫の体温は平均すると38~39℃前後といわれており、1℃でも違いが出ると体調不良を引き起こすリスクが高くなります。
気温が20℃を下回った際にみられる行動だとする説もあるため、愛猫がアンモニャイトの姿勢を取るようであれば、室温が低くなっていないか確認してあげましょう。
急所であるお腹を隠すため
猫がアンモニャイトの姿勢を取るのは、最大の弱点であるお腹を外敵から守るためだとする説もあります。
猫だけでなく動物の多くは弱点であるお腹をほかの動物(人間含む)にみせないようにしています。とくに野生下で生活している野良猫などは、外敵の攻撃から身を守るためお腹を隠すようにして眠り、気心が知れた猫同士などでない限りはつねに警戒心を解きません。
外敵に襲われることがほとんどないペットとして飼育されている猫であっても、動物的な本能からお腹を守ろうとしてアンモニャイトの姿勢を取るようです。
猫の性格など個体による違いも考えられますので、アンモニャイトの姿勢を取らないからといって警戒心が薄いとはいえない点に注意が必要です。
安心して眠れる姿勢であるため
猫は狭い場所に入り込んで眠るのが大好きな動物です。
そのため、体を限界まで丸めるアンモニャイトの姿勢を心地よいと感じる猫もいるようです。
人間でも毛布を抱き枕のようにしないと眠れないという方がいるように、猫にも好きな寝相があるとされています。
愛猫がアンモニャイトの姿勢で眠っているようであれば、その姿勢が落ち着いて眠れるお気に入りの方法なのかもしれません。
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アンモニャイトがよくみられる時期は?
アンモニャイトがよくみられる時期としていわれているのが秋~冬の期間です。
この時期は気温が低くなるため、先述したように体温を逃がさんとして体を丸める(アンモニャイト)形になるようです。
ただし、秋~冬などの気温が下がる時期だけでなく、夏場など、エアコンが効きすぎている室内で過ごす猫もアンモニャイトの姿勢で眠る姿が確認できます。
猫が快適に過ごせる室温は20~25℃前後だといわれています。寒い時期だけでなく、エアコンなどによる室温の低下も猫が体調を崩す原因になってしまいますので、低くなりすぎないよう注意してあげましょう。
アンモニャイトには理由があった!
今回は猫がアンモニャイトになる理由を解説しました。
急所を守るため、体温を保つためなど、アンモニャイトになる理由はいくつかあります。
アンモニャイトの姿勢で眠ることが好きな猫もいる一方、寒さに耐えかねてアンモニャイトになっている子がいるかもしれません。
室温がいつもより低い日に愛猫がアンモニャイトをしているようなら、寒さ対策をしてあげてくださいね。
猫の寝相にはアンモニャイト以外にもおもしろいものがたくさんあります!
気になった方は、ぜひこの機会に調べてみてはいかがでしょうか。