猫が足でふみふみする理由とは?ふみふみしない猫もいるってホント?
猫のかわいらしい行動の代表的なもののひとつである「ふみふみ」。前足を使って懸命にふみふみする姿は、猫の愛らしさをより高めてくれますよね。
ところで、なぜ猫はふみふみをするのが知っていますか?実はあの行動にはちゃんと意味があるんです。
そこで今回は「猫がふみふみする理由」を解説します。
ふみふみしない猫についても合わせてご紹介しますので、ぜひ愛猫の行動を観察する際の参考にしてみてくださいね。
猫がする「ふみふみ」とは
よく猫好きのあいだで用いられる「ふみふみ」とは、クッションや布団、飼い主のお腹など、柔らかい場所のうえで前足を交互に踏みしめる行動のことです。
ふみふみ以外にも「ミルクトレッド」「ニーディング」「もみもみ」などの呼び方があり、日本のみならず海外でも人気です。
猫がふみふみをする根本的な理由としては、子猫が母乳を効率よく飲むために母猫のおっぱいを足で押すことから、それが習性として身に付いたものだと考えられています。
ですが、成猫になってもふみふみする個体も多いと言われています。
成猫になっても「ふみふみ」する理由
成猫になっても「ふみふみ」をする理由として、以下のようなことが考えられます。
飼い主に甘えている
飼い主に対し安心感を抱いている猫はふみふみをするといわれています。この理由は「自分を守ってくれる存在である母猫と飼い主を猫は同じように考えている」とする説からきています。
愛猫があなたに対してふみふみをしてきたときは、心から安心している状態なのだと考えてよいでしょう。
寝床の整地
猫はリラックスして眠れるよう寝床を整える目的でふみふみします。
寝床が傾いている、汚れている、毛布などが入っていないなど、寝床の状態が悪いとせっかく準備しても別の場所で寝てしまうため、愛猫がリラックスして休める環境になっているか確認してあげましょう。
マーキングの一種
猫はみずからのナワバリを主張する際、ニオイ(フェロモン)をつける習性があります。猫の体中には臭腺と呼ばれる器官があり、足の裏にも存在しています。
このことから、猫のふみふみはマーキングの一種であると考えられているようです。
飼い主に対してふみふみするのも「私のナワバリ(もの)だ!」と主張しているのかもしれませんね。
ストレス発散
猫はストレスが溜まると頻繁にふみふみするようになるといわれています。
例えば、引っ越し直後で生活環境が変わったときや、新しい猫が家族に加わったときなど、その理由はさまざまです。
あまりふみふみをしていかった猫が頻繁にするようになった場合は、過度なストレスがかかっていないか考えてあげましょう。
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ふみふみしない猫もいるってホント?
「ふみふみしない猫もいるの?」という質問をよく耳にしますが、結論からいうと「ふみふみしない猫も多い」といえます。
そのため、あなたの愛猫がふみふみしてくれなくても、とくに健康上の問題ではありませんので安心してください。
猫がふみふみをしない理由として考えられているもの3つご紹介します。
乳離れができている
ふみふみは子猫期に母乳を飲むためおこなっていた行動の名残ですので、成長して乳離れが完全にできると、それ以降しなくなる猫もいます。
また、子猫が成長し固形物を食べられるようになる頃、母猫も乳離れさせようと、近づいてきた子猫たちを追い払おうとします。
これらの経験を経てきちんと乳離れできた個体については、ふみふみをしなくなっても何ら不思議ではありません。
自立心が強い性格をしている
自立心が強い性格をしている猫もふみふみをしない場合があります。
そもそも猫は単独で行動するのを好む動物です。そのため、マイペースで自立心が強い個体ほどふみふみをしなくなります。
あくまで個体ごとの性格によるものなので、愛猫が過ごしやすいようにさせてあげましょう。
ふみふみできる物がない
猫はクッションや布団などのフカフカとした物に対してよくふみふみします。このことから、お気に入りのグッズがない場合もふみふみしないケースがあります。
どうしても愛猫のふみふみをみたいという方は、柔らかい毛布などをプレゼントして様子をみてみるのもよいでしょう。
まとめ
今回は猫がふみふみをする理由について解説しました。愛猫のかわいらしさを一段と高めてくれるふみふみは、子猫のときに身に付いた習慣のようなものです。
また、成猫になってからもお腹などの上でふみふみを頻繁にしてくれる場合は、あなたに対して安心感を抱いている証拠だと考えてよいでしょう。
「うちの猫はふみふみしてくれない」と嘆いている飼い主さんがいるかもしれませんが、それは愛猫が親離れできている、つまり自立心が高いことをあらわしています。
「ふみふみしてくれなくて寂しい」ではなく「うちの子も立派に成長したな」と考えてあげてくださいね。