犬のしっぽでわかる感情とは?しっぽの振り方や役目について

愛犬の気持ちを理解したいと思ったとき、多くの飼い主さんが最初に注目するのが「しっぽ」の動きではないでしょうか。 犬はしっぽを使って様々な感情を表現しており、その振り方や位置、動かし方には大切な意味が込められています。 しっぽの動きを正しく理解することで、愛犬とのコミュニケーションがより深まり、絆も強くなるでしょう。
そこで今回は、「犬のしっぽの基本的な役目」や、「しっぽの振り方でわかる感情」「しっぽを観察するときの注意点」についてご紹介します。
犬のしっぽの基本的な役目
犬のしっぽは感情表現の手段として知られていますが、それ以外にも重要な役目を果たしています。 愛犬の行動をよく観察していると、しっぽがさまざまな場面で活躍していることがわかるはずです。
犬のしっぽが持つ基本的な役目は、以下のようなものです。
・バランスを取る(走る、曲がる、ジャンプするときなど)
・体温調節をサポートする(寒いときは体に巻きつけて保温)
・感情やコミュニケーションを表現する
・においを拡散させて自分の存在を知らせる
・方向転換時の舵取り機能
・興奮や緊張状態を周囲に伝える
飼い主さんは愛犬のしっぽの動きを通して、愛犬の気持ちや体調の変化を読み取ってあげましょう。
次は、「しっぽの振り方でわかる感情」を見ていきましょう。
しっぽの振り方でわかる感情

愛犬のしっぽの動きにはその時々の感情や心理状態がはっきりと表れています。
以下のようなしっぽの振り方で、愛犬の気持ちを理解してあげましょう。
左右に大きく振る
「左右に大きく振る」しっぽの動きは、犬が嬉しさや喜びを表現している典型的なサインです。 飼い主さんが帰宅したときや、大好きなオヤツをもらえるとき、お気に入りのオモチャで遊べるときなどに見られます。
「左右に大きく振る」ときは、しっぽだけでなく腰全体も一緒に動いていることが多く、全身で喜びを表現しています。 このときのしっぽの位置は、水平よりもやや高めに保たれることが一般的です。
「左右に大きく振る」ときの愛犬の行動パターンは以下の通りです。
・飼い主さんに近づこうとする
・口角が上がって笑っているような表情になる
・軽くジャンプしたり、その場で回ったりする
・「クーン」という甘えるような鳴き声を出すこともある
以下は、このサインが見られるときの対応ポイントです。
・愛犬の喜びに応えて、優しく声をかけたり撫でたりしてあげる
・興奮しすぎないよう、適度に落ち着かせることも大切
・この機会を活用して、しつけやトレーニングを行うと効果的
小刻みに素早く振る
犬のしっぽが「小刻みに素早く振る」ときは、興奮や緊張、警戒心を表しています。来客があったときや、散歩中に他の犬に出会ったとき、新しい環境に置かれたときなどによく見られる行動です。
「小刻みに素早く振る」ときは、以下のような特徴があります。
・しっぽの振り幅が狭く、動きが速い
・しっぽの位置が高めに保たれる
・耳が前向きに立っている
・体全体が緊張している様子が見られる
「小刻みに素早く振る」ときの愛犬の行動パターンは以下の通りです。
・相手や状況をじっと観察する
・前足に体重をかけて前のめりの姿勢を取る
・時々「ワンワン」と短く吠えることがある
・においを嗅いで情報収集をしようとする
以下は、このサインが見られるときの対応ポイントです。
・愛犬を無理に興奮させないよう、落ち着いた声で話しかける
・危険がないか周囲の状況を確認する
・必要に応じて愛犬をその場から離して安心させる
垂れ下がってほとんど動かない
しっぽが「垂れ下がってほとんど動かない」ときは、犬が不安や恐怖、体調不良を感じている可能性があります。 雷や花火の音に驚いたときや、動物病院に連れて行かれるとき、叱られた後などに見られることが多いサインです。
「垂れ下がってほとんど動かない」ときの特徴は以下の通りです。
・しっぽが後ろ足の間に入り込んでいる
・耳が後ろに倒れている
・体を低くして縮こまっている
・目を伏せがちにしている
以下は、このサインが見られるときの対応ポイントです。
・愛犬を優しく撫でて安心させてあげる
・恐怖の原因を取り除くか、安全な場所に移動させる
・体調不良が疑われる場合は、獣医師に相談する
次は、「しっぽを観察するときの注意点」を見ていきましょう。
しっぽを観察するときの注意点

愛犬のしっぽの動きから感情を読み取るときは、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。 以下のポイントを意識して、愛犬の気持ちを正しく理解してあげましょう。
犬種による違いを理解する
犬種によってしっぽの形や長さ、動かし方には大きな違いがあります。 柴犬のようにくるりと巻いたしっぽを持つ犬種や、コーギーのように短いしっぽの犬種では、感情表現の仕方も異なります。 また、プードルのように毛量の多い犬種では、しっぽの動きが毛に隠れて見えにくいこともあります。
全身のサインと合わせて判断する
しっぽの動きだけでなく、耳の向きや体の姿勢、表情なども合わせて観察することが大切です。 犬は全身を使って感情を表現するため、しっぽだけを見て判断すると誤解してしまう可能性があります。
愛犬のしっぽから気持ちを理解しよう

犬のしっぽは感情表現の重要な手段であり、バランス調整や体温調節などの身体的な役目も果たしています。 愛犬のしっぽの振り方や位置を注意深く観察することで、その時々の気持ちや体調の変化を読み取ることができるでしょう。
しっぽのサインを正しく理解して愛犬とのコミュニケーションを深めることで、より信頼関係の強い素敵なパートナーシップが築けそうですね🐶