犬の季節ごとの健康管理!注意すべきケアポイントについて
犬は季節によって気温や湿度が大きく変化すると、体調を崩したり健康トラブルを起こしやすくなったりします。
犬の健康管理には季節ごとの注意点があるため、愛犬が1年中健やかに暮らせるようにポイントを押さえてケアしてあげましょう。
そこで今回は、犬の「春・夏・秋・冬」の季節ごとの健康管理や、注意すべきケアポイントについてご紹介します。
春の犬の健康管理
「春」は、日本の気象庁では3~5月と定められています。
春は犬が暑い夏に向けての準備を整える季節ですが、体調を崩しやすい時期でもあります。
犬の春の健康管理は、以下のようなポイントを押さえて行いましょう。
寒暖差を少なくする
春は、昼間は暖かく過ごしやすいですが、朝晩は肌寒い日もあり寒暖差が激しい季節です。
この気温の変化により犬が体調を崩すこともあるため、注意しなければいけません。
「もう春だから」と油断せず、暖房や毛布などを活用し、愛犬が快適に過ごせる室温や環境をキープしてあげましょう。
また犬の散歩はできるだけ暖かい時間帯に行い、冷える早朝や夜間には服を着せるようにしましょう。
狂犬病予防注射・フィラリア予防
狂犬病ワクチン接種は、4月1日~6月30日までが狂犬病予防注射月間と法律で定められています。
(※ただし動物病院では、年中いつでも接種できます)
またフィラリアの予防も、蚊が活動を始める4月くらいから始めるほうがよいでしょう。
春はノミダニの活動も活発になる季節なので、3~4月くらいに予防薬の投薬を始めることをお勧めします。
換毛期
春は、ダブルコートの犬種の換毛期の季節です。
この時期の犬は大量に毛が抜けるので、放置すると皮膚トラブルなどにつながりかねません。
換毛期の犬にはブラッシングやシャンプーをこまめに行い、被毛の密度を最適な状態にしてあげましょう。
耳・皮膚のケア
春になって気温が上がってくると、犬の耳や皮膚のトラブルも起こりやすくなります。
とくに垂れ耳の犬や皮脂の多い愛犬は、こまめにケアをしてあげましょう。
夏の犬の健康管理
近年は9月くらいまで暑い日が続きますが、気象庁では「夏」は6~8月と定められています。
夏はとくに犬が苦手とする季節であり、健康管理を怠ると命に危険が及ぶケースもあるため注意しましょう。
犬の夏の健康管理は、以下のようなポイントを押さえて行いましょう。
熱中症
夏の犬の健康管理として、もっとも気をつけたいのは熱中症対策です。
犬の熱中症の発症リスクが高いのは、高温、多湿の環境なので、エアコンを活用し犬が快適に過ごせる温度をキープしましょう。
犬の体にエアコンの風が直接当たったり冷え過ぎたりすると、体調を崩すこともあるため注意してください。
またいつでも愛犬が新鮮な水を飲めるようにし、お出かけの際にもこまめな水分補給を行いましょう。
散歩
真夏の日中の犬の散歩は熱中症の危険だけではなく、アスファルトの道で愛犬の肉球がヤケドをしてしまう恐れがあります。
犬の散歩は暑い時間帯を避け、早朝か夜間に行くようにしましょう。
暑い夏の犬の運動不足の解消には、屋内のドッグランなどがお勧めです。
食中毒
高温多湿の夏は食べ物が傷みやすく、とくに食中毒が発生しやすい季節です。
傷んだ食べ物を犬が食べてしまうと、「細菌性食中毒」を発症することがあります。
犬が食中毒を発症したときの主な症状は下痢や嘔吐ですが、子犬やシニア犬は重症化するケースも多いので注意しなければいけません。
愛犬が下痢・嘔吐を起こしたら、早めに動物病院を受診しましょう。
犬の食中毒を防ぐためには、以下の点に注意してください。
- 犬のフードを用意する前に手を洗う
- フードボウルは、きれいに洗って乾燥させたものを使用する
- 水飲み容器の水はこまめに入れ換え、容器もその都度洗う
- 食べ残したフードはすぐに片づける
秋の犬の健康管理
9~11月と定められている秋は穏やかで過ごしやすい日が多く、愛犬が夏に消耗した体力を回復するのに適した季節です。
犬の秋の健康管理は、以下のようなポイントを押さえて行いましょう。
肥満に注意
「食欲の秋」は犬にもあり、快適に過ごしやすい秋は消化能力が上がるので、食欲が旺盛になりやすくなります。
秋は運動量が増えることによって、さらに食欲が増す個体もいるので、肥満にならないよう体重管理にも配慮しましょう。
換毛期
秋は、寒い冬に備えて犬の被毛が夏毛から冬毛に生え変わる時期です。
秋の換毛期も、春と同様に大量の毛が抜けるので、毎日のブラッシングや定期的なシャンプーを怠らないようにしましょう。
冬の犬の健康管理
冬は12月~2月と定められていますが、犬の健康管理には冬ならではの注意点もあります。
犬の冬の健康管理は、以下のようなポイントを押さえて行いましょう。
防寒対策
犬は寒さに強いといわれていますが、寒さで体調を崩してしまう犬種も少なくありません。
寒さが苦手な愛犬には、以下のような防寒対策で健康管理をしましょう。
- 暖房
- ホットカーペット
- ケージやベッドに毛布を置く
- 湯たんぽやペット用ヒーター
冬の愛犬のお散歩は、なるべく暖かい時間帯に防寒服を着せて行いましょう。
とくにシニア犬は寒さに弱く、冬に免疫力が低下して持病が悪化するケースが多いため、寒さの影響を受けにくいように配慮してあげましょう。
乾燥
犬にとって快適な湿度は50~60%といわれていますが、冬はとくに空気が乾燥しやすくなります。
犬は乾燥のひどい部屋にいると、咳が出たり皮膚が痒くなったり、肉球がひび割れたりすることもあるため、加湿器などで湿度を調整しましょう。
愛犬に咳や皮膚トラブルなどがあらわれたら、早めに動物病院を受診しましょう。
季節ごとの健康管理で1年中快適に
犬は、季節によって温度や湿度が大きく変化すると体調を崩すことがあるので、1年を通してしっかり健康管理を行うことが大切です。
犬の健康管理は季節ごとのケアポイントを押さえて、愛犬の健やかで快適な暮らしをサポートしてあげましょう。
愛犬のケアは季節の風物詩として工夫を取り入れながら、一緒に四季を楽しみたいですね。