ワンモナイトってなに?犬が丸くなって寝る理由や気をつけること
近ごろTwitterや Instagramなどで話題になっている「ワンモナイト」。
「ワンモナイト」とは、犬の丸っこくて可愛いらしい寝姿のことで、あの有名な古代生物にちなんだ造語です。
犬の寝相は状況によってさまざまに変化しますが、「ワンモナイト」になって寝るのには、どんな理由があるのでしょうか。
そこで今回は、「犬がワンモナイトになって寝る理由」や「犬の寝相でわかる病気の可能性」などについて解説します。
ワンモナイトってなに?
犬がモフモフのお尻や足に頭を埋めるように丸くなって寝る「ワンモナイト」。
近ごろ人気の高まっている「ワンモナイト」は、Twitter やInstagramなどのSNSでも、その可愛い画像を目にする機会が多いのではないでしょうか。
「ワンモナイト」とは、犬の丸くなって寝る姿が古代生物の「アンモナイト」に似ていることから呼ばれるようになった造語です。
愛犬がナルト巻きのようにくるりと丸まったワンモナイトは、まるで見事な芸術品のよう。
ワンモナイトの画像を飼い主さんがSNSで共有したくなるのもわかりますよね。
ワンモナイトは、愛犬に洋服や寝具のカラーバリエーションを組み合わせることで、さらなる魅力を生み出すことが可能に!
愛犬のワンモナイトは、可愛いさだけではなく芸術としてのポテンシャルを秘めているといってもよいでしょう。
では犬が寝るときにワンモナイトになるのには、どのような理由があるのでしょうか。
犬がワンモナイトになって寝る理由
愛犬がコンパクトに丸くなったワンモナイトの形で寝る姿は、飼い主さんならよく目にしているはず。
犬の自然な寝姿でもあるワンモナイトですが、この姿勢で寝る理由はおもに以下のようなものです。
野生動物の習性
犬がワンモナイトになる理由のひとつは、野生動物の習性が残っているから。
はるか昔、大自然の中で生活していた犬は外敵から身を隠すために小さな穴の中で暮らしていました。
野生で生き延びるためには、寝るときも狭い穴の中で体を小さく丸めなければなりません。
そんな習慣を大昔から続けた結果、身についた犬の寝姿がワンモナイトの原型なのです。
また野生の犬が、体を丸めて大切なお腹(内臓)を守る姿勢で眠るのは本能的なもの。
現代に生きる犬がワンモナイトで寝るのは、これらの野生の習性の名残りなんですね。
寒いから
犬がワンモナイトの姿勢で眠る理由として考えられる代表的なものは、やはり「寒いから」。
寒いと感じたとき、犬はワンモナイトになることで体熱の放出を防いで体が冷えないような体勢をとっているのです。
さらにモフモフの尻尾を顔の先にマフラーのように巻きつけて、熱を外に逃がさない工夫をして寝る愛犬も。
冬の寒い季節に愛犬がモフモフのワンモナイトになっていたら、思わず顔を埋めたくなりますよね。
安心したいから
暖かい場所でも、犬がワンモナイトになって寝ることがあります。
その理由は、緊張やストレスを感じている愛犬が、「ただ安心したいから」だけなのかもしれません。
犬はワンモナイトになると急所のお腹を隠すことができるので、身を守ることで安心したい、と本能的にその体勢をとっていることも。
ただし犬にも性格や個性があるので、ほかの寝方よりワンモナイトの姿勢が一番落ち着いて眠れるという愛犬もいるでしょう。
ここまで犬がワンモナイトになる理由をご紹介してきましたが、犬には注意すべき寝相もあります。
次は、犬の寝相でわかる病気の可能性について解説していきます。
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犬の寝相でわかる病気の可能性
愛犬が次のような寝相をしている場合は、病気の可能性も考えられます。
犬の寝相には個体差もありますので、病気の可能性がある症状として参考にしてください。
祈りの姿勢(祈りのポーズ)
犬が上半身を伸ばした伏せの姿勢で腰だけを上げている寝方は、祈っているように見えることから「祈りの姿勢(祈りのポーズ)」と呼ばれています。
愛犬がただの「伸び」ではなく「祈りの姿勢(祈りのポーズ)」をしていたら、お腹に強い痛みを感じている可能性があります。
「祈りの姿勢(祈りのポーズ)」をとっている犬は、ほかにも嘔吐・下痢や食事をしないなどの異常が見られるケースが少なくありません。
愛犬が「祈りの姿勢(祈りのポーズ)」をしていたら、ときには命にかかわることもあるため速やかに動物病院に連れて行きましょう。
不自然に足を開いた横向きの寝相
くつろいでいるように見える横向きでの寝相ですが、不自然に足が開いているときは犬が「暑すぎる」と感じていることも。
暑いときに犬は足を開いて体の熱を逃がそうとするのですが、呼吸も早くなっている場合は暑さにバテ気味になっているかもしれません。
とくにフレンチブルドッグなどの短頭種や肥満の犬は、暑さに弱く熱中症にかかりやすいので注意が必要です。
暑い季節は冷却マットやエアコンを活用し、愛犬が快適に眠れるようにしてあげましょう。
寝ながら激しい動きをする
寝ている愛犬が夢を見てぴくぴく動いたり、寝言をいったりするのはよくあること。
しかし、犬が寝ながら激しい動きをすることが続く場合は、脳にかかわる病気を発症している可能性があります。
寝ている犬が激しく震えたり、足がバタバタとけいれんを起こしたりと、明らかな異常を感じたらすぐに動物病院に連絡してください。
獣医師に指示を仰いで発作の対処をしたあと、受診する際に、発作の様子を撮影した動画があると愛犬の治療に役立つかもしれません。
愛犬に突然激しい発作が起こったら飼い主さんはパニックになるかもしれませんが、愛犬のためには落ち着いて冷静な行動をとることが大切です。
ワンモナイトで癒されよう
愛犬がワンモナイトになって寝るおもな理由は、「野生の習性」や「寒いから」「安心したいから」などです。
愛犬が気持ちよさそうに眠っている姿は見るだけで心が癒されますが、寝相なども観察しておくと異常に早く気づくことができます。
良質な睡眠は犬の健康に深くかかわっているため、愛犬がいつでも快適に眠れるように室温や環境を整えてあげましょう。