猫も爪切りが必要?爪切りの手順と気をつけたいポイントを解説
猫の健康管理をするうえで大切な爪切り。
多くの飼い主さんが愛猫のために奮闘しながら爪を切ってあげていると思います。
そんな爪切りですが、猫を飼育するうえで本当に必要な作業なのでしょうか?
「爪とぎをしているのだから、わざわざ切らなくてもいいでしょ!」という飼い主さんもいると思います。
そこで今回は「猫にも爪切りが必要なのか」について解説します。
猫だけでなく動物の爪を切るのはとても大変な作業です。
自宅で爪を切る際の手順についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
猫も爪を切る必要があるの?爪切りと爪とぎの違いはなに?
「猫も爪を切る必要があるの?」とよく質問があります。
結論としては「猫も定期的に爪切りをしたほうがいい」です。
猫はみずから爪を出し入れできる動物です。
木によじ登るときや獲物を捕まえるときなど、必要に応じて爪を出し入れしています。
そのような体の構造から、木に登ったり、獲物を捕まえたりする機会が多い野良猫は、爪が自然に削れていくため適切な長さをキープできます。
そのため、人為的に爪を切らなくても問題ありません。
しかし、ペットとして室内で飼育されている猫は、あまり爪を出して行動する機会が多くないため、そのままにしておくと伸び放題になってしまいます。
伸びた爪を放置し続けると、家具を傷つける、飼い主をひっかいてしまう、爪が引っかかってケガをする恐れがあるなど、猫と飼い主の双方にとってよくありません。
このことから、ペットとして室内で飼われている猫にかんしては、定期的に爪切りをするよう推奨されています。
爪切りの頻度は、子猫は2週間に1回、成猫は1カ月に1回がそれぞれ適切なタイミングです。
※子猫は爪が伸びやすいため、個体によっては週1回の爪切りが必要な場合もあります。
爪切りと爪とぎの違い
爪切りと爪とぎの違いについては以下のとおりです。
爪切り:爪を適切な長さに調整する
爪とぎ:古くなった爪をはがし新しい爪を出す(とがった状態にする)
「うちの猫は爪とぎしているから切らなくても大丈夫」という飼い主さんもいますが、爪とぎだけでは不十分です。
爪切りと爪とぎの役割はそれぞれ異なるため、両方してあげる必要があります。
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猫の爪を切ったほうがよい理由
猫の爪を切ったほうがよい理由は主に以下の2つです。
猫のケガを防止できる
爪が伸びすぎてしまうと、カーテンやカーペットなどに引っかかってしまい、爪が折れる・割れるなどのケガを負うかもしれません。
そのほかにも、伸びた爪が肉球に刺さる「巻き爪」状態になると、肉球が傷つき膿んでしまうケースもあります。
爪が原因でうまく歩行できなくなることもありますので、伸びすぎていないか定期的にチェックしましょう。
飼い主が病気になる可能性がある
猫にひっかかれることで、飼い主が病気になる可能性があります。
代表的なものが「猫ひっかき病(バルトネラ症)」です。
猫ひっかき病は、バルトネラ菌という細菌が原因で発生する病気であり、猫と人間に共通して発症する「人獣共通感染症」のひとつです。
発熱や膿疱、リンパ節の腫れなどの症状がみられます。
ただし、持病がある方はより症状が深刻に出る恐れがあるため、猫にひっかかれた(または噛まれた)場合は、すぐに傷口を洗浄し、様子がおかしいと感じたら病院で診察を受けるようにしましょう。
猫の爪切りはこうやる!おすすめの手順とワンポイントアドバイス
爪切りをする際に必要となる道具と手順を解説します。
猫の爪切りに必要な道具
自宅で爪切りをする際は、以下の道具を準備してからおこないましょう。
- 爪切り(ハサミタイプ・ギロチンタイプがある)
- おやつ
- 洗濯ネットなどの猫を落ちつかせるためのグッズ
- 止血用の清潔なコットンやガーゼ
爪切りにはハサミタイプとギロチンタイプがあり、初心者には扱いやすいハサミタイプがおすすめです。
ギロチンタイプは一気に爪を切断できるため爪割れが起こりにくいというメリットがあるものの、慣れていないとケガをさせてしまう恐れがあるため、ある程度の経験を積んでから使うのがよいでしょう。
猫の爪を切る際の手順
猫の爪を切る際は以下の手順でやってみてください。
- おやつをあげて猫をリラックスさせたうえで膝に乗せる
- 猫が落ちついているようなら後ろ足を持つ(後ろ足からのほうが切りやすい)
- 肉球を押して爪をむき出しにする
- 爪の鋭い部分を2~3ミリ程度カットする
爪を切るときは、猫が活発に行動する時間帯を避けるようにしましょう。
部屋を走り回った直後など、興奮状態にある猫の爪を無理やり切ろうとすると、嫌がって攻撃される恐れがあります。
また、猫が嫌がるようであれば、絶対に無理やり爪を切ろうとしないでください。
恐怖心を一度でも持ってしまうと、爪切り以外でも飼い主を避けるようになってしまいます。
どうしても嫌がって爪が切れないという場合には、動物病院などでお願いするとよいでしょう。
猫には定期的な爪切りが必要
室内で飼育されている猫の場合、定期的な爪切りが必要なので、飼い主がみずから切ってあげるか、動物病院などでプロにお任せしましょう。
爪切りは愛猫のケガを防止するためにとても大切な作業です。
愛猫が痛い思いをしないためにも、爪が伸びすぎていないか確認するようにしてくださいね。