【猫が暑いときにする行動5選】飼い主ができる暑さ対策とは
急激に気温が高くなる7月~8月の時期は、人間だけでなく動物にも身体的に大きな負担をあたえます。
人間であればみずからエアコンをつけたり、冷たい飲み物を飲んだりできますが、動物はそうもいきません。
そこで今回は、猫を飼育している方に向けて「猫が暑いときにする行動」を解説します。
「室内で飼育しているから大丈夫だろう」という考えは愛猫の命を危険にさらす恐れがあります。
今一度、「夏場などの気温が高い時期にどうやって愛猫の健康を守るか」を考えるきっかけに当記事をご活用ください。
猫が暑いときに取る行動5選
猫が暑いと感じているときに取る行動を5つご紹介します。
お腹を上にして寝る
猫は汗腺と呼ばれる汗をかくための器官をあまり持っていません。そのため、人間のように、汗をかくことで体の熱を排出するのが不得意です。
そのことから、熱が籠りやすいお腹部分を上にして寝ることで、体にたまった熱を排出しようとします。
このような寝相は猫好きのあいだで「ヘソ天」と呼ばれており、体の熱を逃がすときだけでなく、猫がリラックス状態にある際にもみられると考えられています。
気温の高い日に愛猫がヘソ天をしているようであれば、暑さを感じているのかもしれませんので、室温を調整するなどの対応を取りましょう。
グルーミングの回数が増える
猫はみずからの体を舐める「グルーミング」という行動を取ります。
グルーミングには、体を清潔に保つ、抜け毛を取り除く、皮膚を病気から守るなどの効果があるといわれていますが、もうひとつの大事な効果として考えられているのが「体温調整」です。
グルーミングのときについた唾液は、気化する際に体の熱を一緒に排出します。
そのことから、猫が暑いと感じているときは普段よりグルーミングの回数が増える傾向にあります。
暑さ対策だけでなく、病気やケガなどで気になる部分を舐める仕草を取るケースもあるため、愛猫のグルーミング回数が増えたら注意深く観察してあげましょう。
行動(運動)が少なくなる
猫は気温が高く暑い日になると、フローリングやコンクリートなどの涼しい場所でジッとしていることが多くなります。
室温がいつもより高い、体調が悪そうにみえるなどの異変がなければ、そっとしておいても問題ありません。
時間帯や風向きによってより涼しい場所を探そうと移動すると思いますので、“愛猫がよくいる場所=涼しい場所“と考えるとよいでしょう。
呼吸が荒くなる
ハアハアという荒い呼吸は「パンティング」と呼ばれ、口の中の唾液を蒸発させて体内の熱を排出するために動物が取る行動です。
犬はよくパンティングをする動物ですが、猫にはあまりみられません。
そのため、猫がパンティングしているようであれば、相当な暑さを感じているという意味になります。
エアコンで室温を調整するなど、室内が暑くないかすぐに確認しましょう。
嘔吐などの体調不良がみられる
暑さが原因の体調不良により、嘔吐などの症状がみられるケースもあります。
食べたフードの吐き戻しや長時間エサを口にしないなど、いつもと様子が異なっているようであれば熱中症の可能性もあるため、かかりつけの動物病院に相談するとよいでしょう。
その際は、具体的にどのような症状が出ているのか、病院へ連れていく際にすべきことがあるか(体を冷やすなど)、をしっかりと確認しましょう。
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エアコンで室温を調整する
エアコンで室温を調整することで、暑さからくる体調不良や熱中症のリスクを減らすことができます。
猫が快適に過ごせる室温は20℃~28℃ほどといわれていますので、そこを目安に室温を調整するのがおすすめです。
この際、室温が低すぎるとそれによって体調不良を引き起こす恐れがあります。
寒くなった猫が隠れられる場所を作っておく、または部屋を移動できるようにしておく、などの工夫を忘れないようにしましょう。
ブラッシングする
飼い主がブラッシングしてあげることで、冬毛から夏毛に生え変わるのを手助けします。
抜け毛が減るだけでなく、猫自身も涼しく快適に過ごせるようになるため、被毛の長さや状態に応じた適切な回数のブラッシングをおこなってあげましょう。
冷感マットなどのグッズを活用する
動物が涼しく過ごせるよう、冷感マットなどの製品が多く販売されています。
あくまでエアコンなどの補助グッズになりますが、暑さ対策としてはとても有効です。
製品によって使い方や素材が異なるため、注意書きなどの説明をよく読んだうえで購入を検討しましょう。
気温が高い日は愛猫の行動に注意しましょう
夏場などの気温が高い時期は、室内で飼育していても熱中症になる恐れがあります。
今回ご紹介した暑さ対策をうまく取り入れ、愛猫が快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。
また、エアコンや扇風機などが効きすぎてしまうと、今度は寒さから体調を崩すケースもあります。
先述したように猫が快適に過ごせる室温は20℃~28℃ほどといわれていますので、飼い主と猫がともに寒くない程度の室温に保つとよいでしょう。