猫にもケージは必要?ケージのメリットと選ぶ際のポイントを解説
動物を飼育する際、役に立つグッズのひとつとして活用されているケージ。
来客などで一時的にペットを隔離するときや、ペット同士が顔を合わせないようにする場合に重宝します。
このように便利なケージですが、なかには「ケージは犬が入るものであって猫には必要ない」と考えている飼い主さんもいます。
そこで今回は「猫にもケージが必要なのか」に焦点をあてて解説します。
ケージの必要性だけでなく、利用することで得られるメリットや選ぶ際のポイントもご紹介しますので、愛猫用のケージを購入しようと考えている飼い主さんがいれば、ぜひ参考にしてください。
ケージがあったほうがいい理由
この疑問に対して、結論からいうと「猫にもケージを用意しておいたほうが良い」です。
猫にもケージが必要だとされる理由はいくつかありますが、今回はそのなかから3つをご紹介します。
一時的に隔離する際に役立つ
来客時や猫同士がケンカした際など、一時的に猫を隔離する際にケージが役に立ちます。
猫種や個体ごとの性格にもよりますが、猫は初対面の相手に対して強い警戒心を抱く動物です。
そのため、不用意に近づいてしまうと反射的に攻撃を仕掛けてくることがあります。
警戒状態にある猫を刺激しないためにも、来客が帰るまで、または落ち着きを取り戻すまでのあいだケージに入れておくのはとても有効です。
災害などによる避難時に活用できる
普段からケージを活用しておくことで、災害などで避難する際もスムーズに対応できます。
災害時など、大勢の人が集まる避難所に猫を連れていくときは、逃げ出さないようケージに入れて管理することが飼い主に求められます。
日常的にケージを活用し「このなかは安全なんだ」と猫に認識させることが大切です。
災害はいつ起こるかわかりません。
パニックにならないためにも、日頃から愛猫をケージに入れるトレーニングをしておくのがおすすめです。
猫が安心して休める場所になる
猫は単独で行動するのを好む動物です。
そのため、ひとりきりでゆっくりできる場所を準備してあげることが大切です。
とくに多頭飼育の場合には、猫同士が一定の距離感を取って休める場所を作ってあげる必要があるため、ケージはその際に活用できます。
先住猫がいるところに新しく猫を迎え入れる際は、両者がケンカしないよう、環境になれるまで新参猫のほうをケージに入れて隔離するとよいでしょう。
そうすることで、ケンカの危険も少なくなりますし、それぞれが安心して休める場所を確保できます。
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猫がケージを利用するメリットは?
猫がケージを利用するメリットを3つご紹介します。
病気やケガをした際に療養できる
病気やケガで療養が必要なときにケージが役に立ちます。
ケージがないと、安静にする必要があるにもかかわらず動き回ってしまい、余計に体調不良が深刻かする恐れがあります。
多頭飼いの場合でも、病気やケガを負った1匹のみを隔離できるためとても便利です。
脱走防止策になる
猫は成長にしたがって運動能力が高くなると、ほんの少し開いた窓や扉から一瞬のスキに脱走することがあります。
完全室内で飼育されている猫が誤って逃げてしまった場合、自身のテリトリーから外れてしまうことで帰り道がわからなくなり、飼い主のもとに戻れなくなるという話もあります。
猫は犬以上に脱走した際に捕獲しにくい動物ですので、愛猫が逃げてしまわないようケージを活用するのもひとつの脱走防止策として有効です。
動物病院などに連れていきやすくなる
ケージに入ることに慣れてくれれば、動物病院などへ連れていくときも暴れることはありません。
いつ病気やケガになるかわかりませんので、ケージに入るトレーニングを子猫期からスタートさせておくことが大切です。
猫用のケージを選ぶ際のポイント
猫用のケージを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。
素材
ケージには軽量で掃除がしやすいプラスチック製や、インテリア性の高い木製などの製品があります。
見栄えの良さや温かみは木製のほうにあるものの、掃除がしづらいことから、こまめに汚れをチェックする必要があります。
また、プラスチック製は軽いため移動させやすく掃除も簡単というメリットがある一方、猫がなかで動くたびに音が響いてしまう恐れがあるため、とくに夜間はうるさく感じるかもしれません。
どんな素材にもメリット・デメリットが存在するため、用途にあわせて最適なものを選びましょう。
高さ
ケージにもさまざまな高さの商品があり、持ち運び可能な1段のものだけでなく、室内に設置できる猫用の2~3段仕様になったものも販売されています。
成猫であれば上下運動ができる2~3段のケージがおすすめですが、体が未発達な子猫の場合は、落下などでケガする心配があるため1段のものが最適です。
猫の性格や年齢もケージを選ぶ際の判断基準になります。
運動好きな猫であれば2段以上のものを、運動能力が低下した老描には1段のものを選ぶなど、愛猫にあったものを選んでください。
大きさ
ケージを購入するときは、部屋に設置できる大きさなのかをしっかりと確認しなければなりません。
「設置予定の場所に収まらない」などの問題が発生することもあるため、事前に設置を予定している場所の寸法を測っておきましょう。
小さい頃から慣れさせよう
猫も犬と同じように、さまざまな場面でケージが活躍します。
とくに災害時などはケージが必要不可欠となるため、事前に愛猫の大きさにあった適切なものを準備しておくことが大切です。
また、自ら好んでケージに入ってくれる場合もありますが、怖がって近づこうとすらしない猫もいます。
無理に入れようとすると余計に怖がってしまいますので、子猫の頃から慣れさせるのがベストですが、成猫からケージデビューする方は、愛猫のペースにあわせて少しずつ慣れさせてあげましょう。