【猫の感情表現】猫の耳が「イカ耳」になる理由とは?
猫がみせる耳の形のなかでも代表的な「イカ耳」。
猫は体中を使って感情表現する動物であるため、耳を用いて気持ちをあらわす場面も多く存在します。
では、猫の耳がイカ耳になっているときの感情とはどのようなものなのでしょうか?
今回は「猫の耳がイカ耳になる理由」について解説します。
猫の「イカ耳」ってどんな形?特徴は?
「イカ耳」とは、耳を横方向にピンと張った状態で、それを少し後ろ側に倒している様子をあらわしています。
このときの耳の形が海に住む軟体動物であるイカに似ていたことから、イカ耳と呼ばれるようになったようです。
海外でもイカ耳は人気があり、SNSなどでもよく画像を見かけることができます。
しかし、海外の場合は日本のようにイカ耳と呼ぶのではなく、倒れた耳が飛行機の翼のようにみえる様から「airplane ears(飛行機耳)」、または“平らな耳“という意味の「flatten ears」など、さまざまな表現方法が用いられています。
どちらが正解というわけではないため、好きな言い方で問題ありません。
海外で遭遇した猫ちゃんがイカ耳になっていたら、ぜひどちらかの表現を使ってみてくださいね。
猫の耳がイカ耳になる理由と感情表現について
猫の耳の形がイカ耳になるのはどうしてでしょうか?
その理由と猫が伝えたい感情について解説します。
音を収集して聞こうとしている
先述したように、猫は耳回りの筋肉を自在に動かすことで、周りの音をキャッチしています。
そのことから、耳をピンと張った状態であるイカ耳は、集中して音を聞こうとしている際にみられる行動だと考えられています。
耳以外にも、集中している猫は瞳孔が開いているという話もあるので、そちらも合わせて確認するとよりわかりやすいようです。
恐怖心から攻撃的になっている
恐怖心から攻撃性が増しているときもイカ耳になるといわれています。
イカ耳のほかにも、体全体を小さくみせる、ブルブル震えるなど、恐怖心の高まりを感じさせる仕草がみられることもあります。
過度な恐怖心から、飼い主であってもふいに攻撃してしまう猫がいますので、様子が落ち着くまでは体に触れるなどのスキンシップは避けましょう。
不満が溜まっている
エサの量が足りていない、飼い主に遊んでもらえていないなど、何かしらの不満があるときもイカ耳になるといわれています。
イカ耳のほかにも、飼い主の呼びかけを無視する、機嫌が悪そうな顔をしているなどの仕草がみられたときは、愛猫が何に対して不満を持っているのか考えてあげましょう。
■あわせて読みたい記事■
猫のフレーメン反応とは?そのメカニズムを徹底解説
猫の耳はすごい!人間を凌駕する能力とは
猫の耳の周辺にはたくさんの筋肉があるため、音を集める役割をする耳介を180℃回転させることができます。
この特徴から周辺の音を広く聞き分けることができるようです。
また、集中して音を聞きたい場合には、そちらの方向に耳を向けることでより多くの音を拾い上げています。
そのほかにも、猫は65000Hzの高周波を聞き分けることができるとされ、ネズミなどの動物が発するかすかな音から、獲物までの距離感を推測できると考えられています。
感情表現をする際のツールとしても耳が用いられており、動かし方や形によって猫の感情がわかるというのは有名な話です。
とはいえ、耳の動きだけでは猫の気持ちを理解するのは難しいため、しっぽの動きや鳴き声など、耳以外の部分からみえる感情の変化をあわせて読み取る必要があるといわれています。
気持ちを汲み取ってあげよう
猫は人間のように言葉を発することができないため、体中を使って気持ちを表現します。
とくに耳は、見た目ですぐにその違いがわかることから、飼い主にとっても猫がいまどんな気持ちを抱いているのかを知るうえでとても重要な役割を果たしてくれます。
しかし現時点では、まだまだ完璧に猫の気持ちを耳の形から把握するのは難しいと言わざるを得ません。
しかしながら、動物の感情を知るための実験は継続的に続けられているため、今後さらなる研究が期待される分野のひとつだともいえるでしょう。
あなたの愛猫はイカ耳のときどんな気持ちを抱いているのでしょうか。
愛猫がどんなことを伝えようとしているのか、耳の形を参考にしっかりと考えてあげてくださいね。