犬のストレスの原因とは?ストレスサインに気づいたときの解消法
人間にとって何かとストレスの多い現代社会ですが、ストレスを感じているのは犬も同じ。
犬がストレスを感じたときは「ストレスサイン」といわれる態度や行動で表します。
愛犬がストレスサインを出していたら、すぐに原因を取りのぞきストレスを解消してあげることが大切です。
そこで今回は、「犬がストレスを感じる原因」や「犬のストレスサイン」、「ストレスの解消法」についてご紹介します。
犬のストレスの原因
犬のストレスの原因はどのようなものがあるのでしょうか。
犬は嗅覚や聴覚などが優れていることがよく知られていますが、デリケートで鋭敏な感覚の持ち主でもあります。
そのため飼い主さんの思いもよらないことが愛犬のストレスの原因になることもあるのです。
次は、犬のストレスになる可能性の高い原因について解説していきます。
住環境が快適ではない
1日のほとんどの時間を家で過ごす犬にとっては、快適ではない住環境がストレスの原因になることがあります。
繊細な感覚を持つ犬には、以下のような環境がストレスの原因になるので飼い主さんは気をつけてあげましょう。
- 「暑すぎる・寒すぎる」など、適切ではない室温
- 洗濯洗剤や柔軟剤、芳香剤などのきつすぎるニオイ
- 明るすぎる照明や、騒音などの強い刺激
お留守番
飼い主さんが仕事などで外出する際のお留守番も、愛犬は不安を感じるためストレスの原因になります。
愛犬にお留守番をさせざるを得ない飼い主さんは、日ごろから十分なコミュニケーションやスキンシップを取り、しっかりと絆を深めておきましょう。
運動不足
犬にとって、散歩などの運動は本能的欲求を満たすために欠かせないもの。
そのため犬の運動不足もストレスの原因になります。
とくにお散歩は、運動不足解消や気分転換のほかストレスの発散にも役立つ、犬が大好きなアウトドア活動です。
やむを得ない事情で愛犬の散歩ができないときは、室内遊びで十分な運動をさせてあげましょう。
家族の不和や家族構成の変化
犬はデリケートで鋭敏な感覚の持ち主です。
そのため夫婦ゲンカや親子の不和などで家庭内にピリピリした空気が漂っていると、愛犬は敏感に感じ取って不安になりストレスを抱えてしまいます。
また本来群れの中で生活する犬にとっては、子どもの進学・就職や結婚などで家族構成が変化することもストレスの原因になると理解しておいてあげましょう。
態度や行動でわかる犬のストレスサイン
犬はストレスを感じていても、つらい思いを言葉にして訴えることができません。
しかしストレスを抱えている愛犬に気づかずに放置すると、深刻な病気や問題行動につながることもあるのです。
犬がストレスを感じたときには「ストレスサイン」といわれる態度や行動で表すため、飼い主さんは早めに気づいて原因を解消してあげましょう。
次は、犬のストレスサインを「軽度・中度・重度」のストレスレベルの3段階に分けて解説していきます。
軽度のストレスサイン
犬の軽度のストレスサインは、愛犬が日常的に行っている態度や行動と変わりないものも多いため気づきにくいかもしれません。
次のような行動の頻度が多い場合は、愛犬が軽度のストレスサインを出している可能性があると考えて下さい。
- あくびをする
- しっぽを下げる
- 舌なめずりをしたり足をなめたりする
- 体をかく
- 視線をそらす
中度のストレスサイン
犬の心身の負荷や緊張がさらに増してストレスのレベルが高くなると、中度のストレスサインを出すようになります。
次のような行動は中度のストレスサインと考えられますが、放置すると問題行動につながりかねませんので早めに獣医師に相談することをおすすめします。
- うなったり歯をむいたりして威嚇する
- ほえる
- 噛みつく
- 荒い呼吸をする
- 逃げたり隠れたりする
重度のストレスサイン
犬が極めて強いストレスにさらされ続けると、問題行動だけでなく深刻な病気にもつながりかねません。
次のような重度のストレスサインを愛犬が出している場合は、速やかに獣医師の診察を受けてください。
- 軽度や中度のストレスサインの頻度が激しくなる
- 自身のしっぽを追いかけまわしたり強く噛んだりする
- 食欲不振
- 下痢・嘔吐
- 炎症になるくらい体をなめ続ける
- 著しい脱毛
犬のストレスサインは個体によっても異なるため、上記の例のほかにも愛犬に異常な行動がみられたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
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犬のストレスの解消方法
愛犬のストレスサインに気づいたら、できるだけ早く原因をとりのぞきストレスや不安を解消してあげましょう。
ストレスレベルが重くない段階で愛犬のストレスを解消してあげると、問題行動や重病などの深刻な事態に陥るケースを避けることが期待できます。
愛犬には次のような方法でストレスを解消してあげましょう。
- 散歩や遊びで運動不足の解消や気分転換をさせる
- 室温・騒音・ニオイなどに配慮して犬が快適な環境にする
- 飼い主さんとのスキンシップやコミュニケーションの時間を増やす
- 安全な犬用のガムや噛むおもちゃを与える
まとめ
犬は、ストレスを抱えていても飼い主さんに言葉で訴えることができません。
飼い主さんは愛犬のストレスサインに早めに気づいてあげられるよう、日ごろから態度や行動などを観察する習慣をつけておきましょう。
愛犬がストレスサインを出していたら、最適な方法で解消し生活の質や幸福度を上げてあげましょう。