愛する高齢犬をやさしくケアしよう!大切なポイントと注意点
愛犬が高齢になると、若い頃とは違ったケアが必要になってきます。 高齢犬は体力や免疫力が低下し、さまざまな病気のリスクも高まるため、日々のケアがより重要に。 適切なケアを行うことで、愛犬が快適で健やかなシニアライフを送れるようサポートしてあげましょう。
そこで今回は、「高齢犬に起こりやすい体の変化」や、「高齢犬のケアで大切なポイント」「注意点」についてご紹介します。
高齢犬に起こりやすい体の変化
犬は一般的に小型犬で10歳前後、大型犬で7歳前後からシニア期に入ると言われています。 高齢になると、愛犬の体にはさまざまな変化が現れてきます。 飼い主さんは愛犬の変化に気づき、適切なケアを行うことが大切です。 高齢犬に起こりやすい体の変化とは、以下のようなものです。
・視力や聴力が低下する
・筋肉量が減り、足腰が弱くなる
・被毛が白くなったり、毛艶が悪くなる
・免疫力が低下し、病気にかかりやすくなる
・認知機能が衰え、認知症の症状が出ることもある
・食欲が落ちたり、消化機能が低下する
飼い主さんは愛犬の健康状態をよく観察し、異変に早く気づいてあげられるようにしましょう。
次は、「高齢犬のケアで大切なポイント」を見ていきましょう。
高齢犬のケアで大切なポイント

高齢犬には、若い頃とは異なる配慮やケアが必要になります。 以下のようなポイントを押さえて、愛犬が快適に過ごせるようサポートしてあげましょう。
食事管理
高齢犬のケアで最も大切なポイントの一つが「食事管理」です。 シニア期に入ると代謝が落ちて太りやすくなる一方、食欲が低下して痩せてしまう犬もいます。 愛犬の健康状態に合わせて、適切な食事管理を行いましょう。 高齢犬の食事管理では、以下のような点に注意してください。
・シニア犬用のフードに切り替え、消化しやすく栄養バランスの良い食事を与える
・食欲が落ちている場合は、フードを温めて香りを立たせたり、ウェットフードを混ぜる
・1回の食事量を減らし、1日の食事回数を増やして消化の負担を軽減する
・水分補給をしっかり行い、脱水症状を防ぐ
以下は、高齢犬の「食事管理」の注意ポイントです。
・急激な体重の増減がないか、定期的に体重を測定する
・食欲不振が続く場合は、病気の可能性もあるので獣医師に相談する
・人間の食べ物は与えず、犬用の適切なフードを選ぶ
適度な運動
高齢犬のケアとして、「適度な運動」も欠かせません。 シニア犬も無理のない範囲で運動を続けることで、筋肉量の維持や肥満予防、ストレス解消につながります。 高齢犬の運動は、以下のような方法がお勧めです。
・散歩の時間や距離を短くし、愛犬のペースに合わせてゆっくり歩く
・階段や段差は避け、平坦な道を選ぶ
・暑い時間帯や寒い時間帯を避け、愛犬の体に負担がかからないよう配慮する
以下は、高齢犬の「適度な運動」の注意ポイントです。
・愛犬が疲れていないか、息が上がっていないか、こまめに様子を確認する
・関節に負担がかかる激しい運動は避ける
・運動後は十分な休息を取らせる
・散歩を嫌がる場合は無理強いせず、室内での軽い遊びに切り替える
生活環境の整備
「生活環境の整備」も、高齢犬のケアで大切なポイントです。 視力や筋力が衰えた高齢犬が安全に暮らせるよう、生活環境を見直してあげましょう。 高齢犬のための生活環境の整備には、以下のような工夫があります。
・滑り止めマット=フローリングに滑り止めマットを敷き、転倒や関節への負担を防ぐ
・段差の解消=階段やソファへの昇り降りに、スロープやステップを設置する
・寝床の改善=体圧分散効果のあるシニア犬用ベッドや、クッション性の高い寝床を用意する
以下は、「生活環境の整備」の注意ポイントです。
・家具の配置を大きく変えず、愛犬が慣れた環境で安心して過ごせるようにする
・トイレまでの動線を短くし、粗相を防ぐ
・室温管理に気を配り、暑すぎず寒すぎない快適な温度を保つ
愛犬の体調や行動の変化を観察しながら、必要に応じて生活環境を調整していきましょう。
次は、高齢犬をケアする際の「注意点」を見ていきましょう。
高齢犬をケアする際の注意点

大切な愛犬が健やかなシニアライフを送れるよう、日々のケアには細心の注意を払いたいもの。 以下は、高齢犬をケアする際に特に気をつけたい注意点です。
定期的な健康チェック
高齢犬は病気にかかりやすく、症状の進行も早いため、定期的な健康チェックが欠かせません。 動物病院での定期検診を受けることで、病気の早期発見・早期治療につながります。 高齢犬の健康チェックでは、以下のような点を心がけましょう。
・最低でも半年に1回は動物病院で健康診断を受ける
・血液検査やレントゲン検査など、詳しい検査も定期的に実施する
・日常的に愛犬の様子を観察し、食欲、排泄、歩き方などの変化に気づく
・気になる症状があれば、すぐに獣医師に相談する
スキンシップとメンタルケア
高齢犬のケアでは、スキンシップとメンタルケアも重要です。 認知機能が衰えてきた高齢犬は不安を感じやすくなるため、飼い主さんとのコミュニケーションがより大切になります。 愛犬との絆を深めるスキンシップとメンタルケアには、以下のような方法があります。
・毎日優しく声をかけ、撫でたり抱っこしたりして触れ合う時間を作る
・ブラッシングやマッサージで、愛犬をリラックスさせながら体調チェックも行う
・認知症予防のため、簡単な遊びや知育玩具で脳を刺激する
・夜鳴きや徘徊などの症状が出た場合は、寄り添って安心させてあげる
愛犬と過ごす大切な時間

高齢犬には若い頃とは違った配慮が必要ですが、適切なケアを行うことで愛犬の健康寿命を延ばすことができます。 愛犬の体調や行動の変化をよく観察し、食事管理や適度な運動、生活環境の整備を心がけましょう。 高齢犬をやさしくケアしながら過ごす毎日は、飼い主さんにとっても愛犬にとってもかけがえのない時間となるはずです!