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COLUMNコラム

POSTED on 2024.10.03

犬の社会化とは?社会化の重要性と適切なトレーニング方法

「社会化」とは、人が社会の価値観やルールを身につけることですが、犬にも「社会化」は必要です。

「犬の社会化」とは、犬が人と幸せに暮らすために、生活上のさまざまな刺激に適応していくこと。

犬の「社会化」に適した子犬期の経験は、一生を左右することもあるため、適切にトレーニングを行うことが大切です。

そこで今回は、「犬の社会化の重要性」や「犬の社会化不足で起こる問題行動」、「犬の社会化のためのトレーニング方法」について解説します。

犬の社会化の重要性

「犬は動物なのに、なぜ社会化が重要なの?」と思う人もいるかもしれません。

犬の社会化が重要なのは、社会化不足の犬の日常はストレスフルで、緊張をときにくいため心身にも悪影響を及ぼしてしまうから。

犬の「社会化」とは、シンプルにいうと犬が「社会への適応能力を身につけること」。

さらにわかりやすくいうと、犬に「ほかの犬や人や、知らない場所も怖くないよ」と理解させてあげることなのです。

社会化が上手くできていない犬が、さまざまな刺激に過敏に反応して問題行動を起こすケースは少なくありません。

次は、社会化不足の犬に起こる問題行動について解説します。

社会化不足の犬に起こる問題行動

社会化が上手くできていない犬は、以下のような問題行動を起こすことがあります。

無駄吠え

社会化不足の犬は、無駄吠えが多くなる傾向があります。

本来、子犬は母犬や兄弟とコミュニケーションをとりながら、さまざまな刺激を経験します。

子犬期のこういった経験こそが「社会化」の始まりであり、この時期に適切な警戒心なども身につくのです。

しかし近年は、母犬や兄弟犬との触れ合いも知らずに飼い主さんとの生活を始める犬が多いもの。

犬同士の交流経験がなく、適切な警戒心などの「社会化」が身についていない犬は、わずかな物音や気配でも恐怖心を感じ無駄吠えしやすくなります。

人や犬に攻撃的になる

社会化されていない犬は、何らかの原因で恐怖や怒りを感じたときに攻撃的になることも。

その際の行動として、飼い主さんやほかの人や犬に噛みつくなどの問題行動を起こすこともあります。

社会化不足の犬は噛む力もコントロールできないため、血が出るほど強く噛むなど深刻なケースも少なくありません。

散歩ができない

社会化が不足している犬にとって、家の外は不安や恐怖に満ちあふれた危険な世界でしかありません。

そのため短い散歩すら嫌がり動こうとしなかったり、外に出るだけで怯えて震え続けたりする犬も。

また散歩を拒否するような犬は、お出かけなどももちろんNGであり、ワクチン接種のために病院に行くだけで体調を崩してしまうこともあります。

上記のほかにも、社会化不足の犬は「分離不安」や「異常な興奮」などさまざまな問題行動が起こりやすいため、犬の社会化は重要といえます。

次は、「犬の社会化のためのトレーニング方法」を見ていきましょう。

犬の社会化のためのトレーニング方法

犬の社会化トレーニングで重要なのは、「社会化期」といわれる生後1ヶ月~3ヶ月か4ヶ月までの期間に行うこと。

この「社会化期」はわずか2、3ヶ月ですが、子犬があらゆるものに慣れるのに適した大切な時期です。

そのため、この期間の社会化トレーニングが犬の一生を左右するといっても過言ではありません。

一般的に、子犬を迎え入れるのは生後2ヶ月ころなので、「社会化期」が終わるまでの期間に以下のようにトレーニングを行いましょう。

さまざまな音やモノに慣れさせる

犬の社会化トレーニングといっても、難しいことは何もありません。

まずは家庭内で毎日使う、掃除機やドライヤーなどの家電製品の音に慣れさせましょう。

家電製品でいきなり大きな音を出すと子犬に恐怖心を与えてしまうため、弱いパワーの静かな音で、ゆっくりした動きから始めてください。

家の中の音やモノに慣れてきたら、外の環境にも慣れさせるトレーニングを始めましょう。

家の外は車、バイク、電車など大きな音で動くモノにあふれていますので、子犬が少しずつ慣れるようにしてください。

ただし生後4ヶ月前後までの子犬には感染症リスクもあるため、散歩よりも抱っこやカートに乗せて連れ出すようにしましょう。

さまざまな人に慣れさせる

子犬を家の外へ連れ出して、さまざまな人たちの声を聞いたり触れ合ったりさせることも大切です。

「社会化期」の子犬の多くはお散歩デビューには早いので、抱っこして近隣の人にあいさつするだけでもかまいません。

ただし子犬が怖がるなど強いストレスを感じているようなら、無理をさせないように少しずつ人に慣れさせていきましょう。

ほかの犬と交流させる

お散歩デビューができていない子犬は、ほかの犬と交流する機会がほとんどないかもしれません。

しかし犬の「社会化期」は、挨拶などの犬同士のコミュニケーション方法を学べる大切な時期です。

犬同士の交流のトレーニングとしては、動物病院などで開催されるパピークラス(しつけ教室)に愛犬を参加させるのがお勧めです。

グッズに慣れさせる

愛犬の体に触れたり身につけたりするグッズに慣れさせることも、社会化トレーニングのひとつです。

以下のようなグッズは犬の生涯にわたって必要なものなので、触れさせてニオイを嗅がせるなどしておきましょう。

  • リードやハーネスなどのお散歩グッズ
  • ブラシやコームなどのケアグッズ
  • 洋服やレインウェア
  • キャリーケース

上記の社会化トレーニングは、子犬にストレスを与えないように様子を確認しながら徐々に慣らしていくことが大切です。

また犬は生涯社会化を続けていくので、成犬になってもさまざまな経験をさせてあげましょう。

犬の社会化トレーニングは子犬期に始めよう

犬の心身の健康のためには、ほかの犬や人々、さまざまな場所や音などに適応していく「社会化」が必要です。

社会化ができていない犬は問題行動を起こしやすくなるので、子犬の「社会化期」にしっかりとトレーニングを行いましょう。

犬は生涯、さまざまな経験を通して社会化を続けますので、飼い主さんと楽しい思い出を作りながら愛犬の社会性を高めていきましょう。

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