おんたの闘病日記│第11話
< 治療前日・放射線治療1回目・記憶の回復 >
―2020年11月12日
朝のお散歩はちょっとしか歩かなかった。そういえば朝一は少し精彩に欠けるような部分があり、頭が冴えてくるまでに時間がかかるみたいだ。
逆に、お昼のお散歩はものすごい勢いで歩いてくれた。元気だった頃に行っていたカフェに入りたがったので、少し心配だったが、本人が入りたいというのであればその意思は尊重したいと思い入店した。
※カフェでのおんた
あと何回ここに来られるのだろう。
まだまだたくさん来られますようにと、ただただ願った。
落ち着きはなかったが、粗相などはなく無事に帰宅。
帰宅後に、おむつを固定するためのサスペンダーが届いた。フレンチブルドッグは尻尾が短くて、おむつに尻尾を通せないため、だんだんとずり落ちてきてしまうのだ。そんな話をどっかで聞いたバンドメンバーがプレゼントしてくれた。
とっても可愛くてお気に入り。おむつもずれないしとてもおすすめです。
※おむつを固定するサスペンダー
明日はいよいよ最初の放射線治療。8時間前から絶食する必要があり、朝ごはんが食べられないため、お休み前に「がんばれチュール」をあげた。
※がんばれチュールとは、僕なりにがんばれと彼を応援する意味での俗に言うご褒美です。
ステロイドの副作用の一つの「食欲増加」が働いているようで、食べ物があると狂ったようにおねだりをしてくる。後ろ足の筋力が落ちている状態で、立ち上がっておねだりするのは危険が伴う。まだおんたは自分の体の状況を理解できていないから、こう言った点には特に注意を払わなければいけないな。
※がんばれチュール
―2020年11月13日
今日は放射線治療の初日。
最初に診察室に入り、ここ数日間の様子に変わりがないかなどの問診を受けた。そして前回撮ったCTを元に、「図のように放射線を当てていきます」という説明の画像を頂いた。おんたの場合は6方向から放射線を当てるとのこと。
その後、前回と同様に麻酔の同意書を書き、治療前の点滴を30分2種類(計1時間)、抱っこをしながら行った。前回よりは落ち着いてくれていて助かった。
※病院でのおんた
点滴後、おんたを預けてラウンジで一休み。放射線治療自体は30分程度で終了し、麻酔から覚めかけたおんたを引き取って、再度点滴が終わるまで40〜50分ほど抱っこしていた。徐々におんたの意識がはっきりとしてきて、最後に点滴の針を抜いてもらって施術終了。
説明はこれまでにたくさん丁寧にしていただいていたので「次回は16日ですね。」と割とサラッと終了した。
やはり終わった後には大量のおしっこをした。これは点滴に含まれる水分の影響だそうだ。
帰宅後はかなりお疲れの様子。可愛く写真を撮りたかったが、疲れや老いは隠せなかったため、ありのままを撮影した。
※帰宅後のおんた
その後、3時間ほどぐっすり寝てから元気にお散歩へ。いつも以上に足取りは快調だ。健康時に見られていた「このお店に入りたい!!」という我の強さも披露した。一回の治療でかなりの腫瘍をやっつけられたんじゃないかと思うほどだ。
でもMRIを撮っていないので、油断はできない。
おんちゃん今日は本当にお疲れ様。
―2020年11月15日
おんたと一緒に寝る生活も慣れてきた。おんたもあまりこちらの邪魔をしてこないし、お互いの寝る場所について暗黙の了解ができているのかなと感じる。
今日はお天気もよかったので、コーヒーを買って本人が歩きたいところまで行こうとしたら、自らお世話になっている雑貨屋さん、遊んでくれる柴犬のいる酒屋さん、僕のお世話になっているライブハウスなど、今まで彼を連れて行って可愛がってもらったことのある場所へ行きたがった。
好きな場所を思い出してきているみたいで、たっぷり1時間くらい歩いてくれた!
※元気に散歩してくれたおんた
帰宅後も長く起きていて、活動的なおんただった。順調な気がする。
明日は2回目の放射線治療なので、がんばれチュールを半分あげて、おやすみ。
続く。
おんたのパパ&トロンボーン奏者
小池隼人
おんた
2007年7月31日生まれ
犬種:フレンチブルドッグ/年齢:13歳
【interview Vol.01】
似た者同士のふたり。トロンボーン奏者小池隼人と愛犬おんたの13年
<前編>
https://levees-u.com/specialcontents/3525/
<後編>
https://levees-u.com/specialcontents/3516/