おんたの闘病日記│第2話
<初めての発作>
― 2020年10月26日
夕食を食べようと外に出かけて、家に帰ってきたのが20:00頃。帰ってきて寝室で少し休んでいたところで、リビングから聞き慣れない「ガタガタガタ」と物音が。
「おんちゃん、何かいたずらしてるな…」
そう思ったけれど、普段聞くことのない音だから様子を見に行った。
そこには、おしっこを漏らして口から泡を吹いて倒れているおんたがいた。
一瞬で頭の中が真っ白になった。先ほど聞こえていた物音は、おんたが倒れて痙攣し、ジタバタしている音だったのだ。
泡を吹いていたから窒息しちゃだめだと思い、口の中に手を入れた。何度もおんたの名前を呼んで、抱きしめた。
しばらくすると硬直状態から徐々に意識が戻ったようになり、おんた自身で立ち上がろうとしてくれたが、後ろ足に力が入らない様子ですぐ転んでしまいそうになる。また唸り声を上げて何度も吠えた。
普段とても大人しくて吠えることがないので、異様な状態であることは一目瞭然だった。急いで夜間にやっている救急病院を見つけて、タクシーで向かった。
車内ではハアハアと呼吸が荒いけれど、意識がさっきよりはっきりしているように見えた。
「大丈夫だよ」とおんたに何度も声をかけ、病院についたのが21:00頃だった。
― 検査の結果
夜間救急病院では、すぐに血液検査をしてもらっておんたに起きた痙攣発作の原因について聞いた。
痙攣発作の原因は大きく分けて2つ。
1つは腎臓や肝臓の問題から来る発作。この場合だと命に関わる可能性が高い。
もう1つは脳から来るてんかん発作というもの。この場合は今すぐに命に危険があるわけじゃないけれど、次にいつ発作が起こるかは分からないから、発作の反動で物に衝突して怪我をするなどに注意しながら様子を見ていくとのこと。
「検査結果の数値からすると、腎臓や肝臓の問題から来る発作である可能性は低いです」
獣医さんからはそう言われて、ひとまずは安心。
ただ、 てんかん発作は原因が特定できないもので 、これからも突発的な発作には注意してくださいと言われた。
そして、もし1週間のうちに複数回発作が起こるなど頻発することがあれば、また病院に相談してくださいとのことだった。
この時は、次にもし発作が起きた場合に使用する発作を止めるための座薬をもらって帰ることになった。
― 祈りの夜
病院から家に帰った後、改めててんかん発作について調べてみた。
そこには『飼い主は慌ててはならず、口の中に手を入れるのはご法度(犬が窒息する可能性は低いが、飼い主が手を噛まれ大怪我につながる可能性がある)』と注意点が。
「あ…やっちゃだめな行動だった…」
突然のことだけど、冷静な行動ができなかった自分に反省。ぐっすり眠るおんたを確認し、自分も就寝。
もう発作が起きませんように。
今まで通り変わらず元気でいられますように。
続く。
おんたのパパ&トロンボーン奏者
小池隼人
おんた
2007年7月31日生まれ
犬種:フレンチブルドッグ/年齢:13歳
【interview Vol.01】
似た者同士のふたり。トロンボーン奏者小池隼人と愛犬おんたの13年
<前編>
https://levees-u.com/specialcontents/3525/
<後編>
https://levees-u.com/specialcontents/3516/