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出会いは泥だらけ…?花屋看板犬プーと家族の幸せ【interview Vol.05】

<前編>

創業35年目のフラワーショップ花匠は、福岡県にある老舗お花屋さんです。花匠の魅力は豊富な種類のお花とお店に入ると出迎えてくれる看板犬のプーちゃん。
今回はそんな地元の方に愛され続ける花匠さんで店主の宗慎太郎(そうしんたろう)さんと看板犬のプーちゃんにお話を聞きました。

出会いは泥だらけ…!?

―はじめまして、Levees編集部です。自己紹介をお願いします。

花匠というお花屋さんをやっています宗慎太郎です。
この子はうちの店の看板犬であり愛犬のミディアムプードルのプー、6歳の男の子です。

―素敵なお店ですね。

ありがとうございます。今も現役なんですけど親父とお袋が始めた花屋で、1985年に創業。今年で35年目になりました。父の実家はもともと養鶏場を営んでいたんですけど、お花屋さんになりました。

―看板犬であるプーちゃんとの出会いを教えてください。

実はプーと最初に出会ったのは、僕でも母親でもなく実家のお隣さんなんです。
というのも、ある日その方が別府橋(べふばし)という場所を通勤中に歩いている時、ひとりで歩道を歩いているプーを見つけたそうなんです。しかもその時、プーは雨が降っていないのに泥だらけで。その上、首輪もリードもしていなかったので不思議に思いながらも、「おいでおいで」と声をかけたらこちらに来てくれたそうです。

でも、その時プーは泥だらけ。その方は出勤途中でスーツを着ていたので、汚れてはいけないから抱っこが出来なかったんですけど、声をかけ続けたら30分近くある家まで、ちゃんとついてきてくれて。「もしかしたら迷子かもしれない」と保護をして、飼い主さんを探そうとなったらしいんです。

それで最初はお隣さんが預かってたんですけど、そこも犬を何匹か飼っているお家だから、先住犬とプーの相性があわなくて…。

そこでうちの両親が代わりに「飼い主さんが見つかるまで預かろうか」と預かったのが始まりです。

家族とも「どうしたんだろうこんな可愛い子、捨てるとは思わんし」って話して、飼い主さんを探し続けました。色々な場所を探したり、役所とかに電話もしたけど、元の飼い主さんが中々見つからなくて…。

―それが6年前くらいですか?

そうそう。その時はまだ今よりも体が小さくて、歯も生え変わる前でした。

だから生後3,4ヶ月くらいでうちに来て、正確な年齢ではないかもしれないけど、獣医さんにも聞いて今は大体6歳くらいだろうってことになりました。

ー結局飼い主さんは見つからなかったんですね…。

そうなんです、色々探して、色々問い合わせても見つからなくて。本気で探していたのでうちにいる時も、「いつか離れる時がくるだろう」って考えて、情がうつったらいかんけん、プードルのプーちゃんって呼んでいました。

結局うちの子になって、プーという名前もみんな気に入って呼んでますね。今ではしっかりと看板犬をやってくれています。

犬のいる暮らし、花のある生活

―お花屋さんの営業中、プーちゃんはお店にいるんですか?

お袋がお店にくる時に連れてきてくれるので、その時はいますね。リードはつながずにお店の中で放し飼いしています。プーがうちに来てからは、花じゃなくてプーを見たくていらっしゃるお客さんもいるくらい大人気なんです!(笑)。

お店にお客様がいない時間帯は、ここでこうしてくつろぐことがあるそう。こんな可愛い看板犬がいたら通いたくなっちゃいますね!

―お客様もお店にわんちゃんを連れてきて大丈夫なんですか?

大丈夫ですよ!犬同士で遊んだりとか、すぐそこに小学校があるので小学校の子供たちが来たりとか。にぎやかな雰囲気でやっています。

今僕は実家を出て暮らしているので、常時一緒というわけではありませんがお店で同じ時間を過ごしているので、大事なパートナーになっています。

―お店でのプーちゃんの様子はどうですか?

しっかり看板犬としてやってくれてますかね。そもそも人が好きみたいで全然吠えないので、犬が苦手な人でも大丈夫かと思います。

ただ基本的に吠えないですけど、初めての業者さんが裏から入ってきたりしたらめっちゃ吠えます!多分初めてだって分かっていて。でも何度も来る運送屋さんとかは分かっていて、裏から入って来ても尻尾を振って近づいています。

あとは若い女の子が好きですかね(笑)。そういうところはやっぱり男の子だなあって感じます。スカートの中にもぐったり、一緒に遊びたくてじゃれたりしています。

色々な人に会うけん、店の中にいても全然ストレスが溜まってないと思います。むしろ家でひとりでお留守番しているよりも寂しい思いはしてないかなって。眠くなったら裏で昼寝してるし。自由な看板犬ですね(笑)。これからも自由なまま、たくさんの人から愛されて欲しいです。

前編インタビューを終えて

「出会うべくして出会った」という言葉がぴったりなプーちゃんと宗さんご家族でした。きっとプーちゃんは色々な経験を経て、時には寂しい気持ちにもなったかもしれない。だからこそ「6年前のあの時、宗さん家族と出会えて良かったね」と撫でてあげたくなりました。不思議な巡り合わせですよね、本当に。今回お話を聞いて改めて、愛犬や愛猫などとの出会いは特別で奇跡的、でも「必然」なんだと思えました。みなさんも今、近くにいるかけがえのない存在との出会いを、もっと大切に思うきっかけになったら嬉しいです。

後編ではより詳しいプーちゃんのお話や、動物と暮らすことについてのお話など様々なことを聞かせていただきました。後編もどうぞ楽しみください。

▼後編はこちらから
出会いは泥だらけ…?花屋看板犬プーと家族の幸せ【interview Vol.05】

Levees編集部 モリタ

花匠店主<br>宗慎太郎/Shintaro Sou
PROFILE

花匠店主
宗慎太郎/Shintaro Sou

1983年7月5日
福岡県生まれ

創業35年福岡県福岡市中央区薬院にあるフラワーショップ花匠2代目店主。お店では看板犬であるミディアムプードルのプーちゃんと一緒にいるほか、自宅ではミニチュアピンシャーとチワワのミックスのジョージくん、チワワのニケちゃんと暮らす愛犬家でもある。

花匠HP:
http://hanasho1985.jp/

花匠Instagram:
https://www.instagram.com/hanasho_1985/