POSTED on 2021.02.24 / UPDATE on 2021.03.11
愛犬との日々がさらに愛おしく思えるエッセイ「雨はコーラが飲めない」
今回紹介する「雨はコーラがのめない」の著者は、綺麗で繊細な表現が魅力的な作家・江國香織さん。
小説やエッセイ、童話や絵本まで幅広いジャンルで作品を生み出しており、江國香織さんの作品に触れたことのある人は、多いのではないでしょうか。
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江國香織さんが飼っている犬「雨」との日々を綴ったエッセイ
雨はオスのアメリカン・コッカスパニエルで、ふたりは12月の雨の日に出会いました。
雨は興奮屋ではしゃぎ屋で、おもちゃで遊んだり何かを壊すのが大の得意です。
そんな雨と江國さんの共通の趣味が、音楽を聴くこと。音楽を聴きながら、江國さんは雨にたくさん話しかけます。
その曲の思い出や、雨に出会う前の話など。
雨は嬉しそうな顔をしたり、骨のガムに夢中になったりしながら、ふたりの時間はゆっくりと確実に流れていきます。
似ているけれど、違うから愛おしい。
そんな著者の思いが、「雨はコーラがのめない」というタイトルに表れているのかもしれません。
飼い主さんならきっと共感する「雨」との暮らし
歳をとって老けてきたり、病気になる事は、悲しいことだけではなく、生きている証拠だと誇らしく生きているふたりがとても素敵です。
また、飼い主の方なら、一度は愛犬に話しかけたことがあるはずです。
愛おしそうに雨に話しかける、江國さんの言葉にきっと共感してしまうと思います。
本の中に
”笑うのは可笑しさのせいというより幸福のせいなのだとすぐに気づく”
という文があります。
犬は私たちに幸福をくれる存在だと、そっと気づかせてくれる一冊です。
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