猫が喜ぶシャンプーの秘訣と最適なシャンプーの選び方
猫をシャンプーするのは、飼い主にとって大変な作業です。特に水が苦手な猫の場合、シャンプーされるのを嫌がることも多々あります。しかし、適切な知識と方法を知ることで、猫のストレスを軽減し、飼い主も安心してシャンプーができるようになります。
そこで今回は、猫が嫌がらないシャンプーの方法と、愛猫に適したシャンプーの選び方について、詳しく解説します。
猫のシャンプーは事前準備がとても大切
猫のシャンプーをする前に必ずやっておくべき事前準備と、シャンプーの手順について解説します。
シャンプー前の準備
●爪を切る
シャンプー前に猫の爪を切っておきます。これは、シャンプー中に飼い主が引っかかれるリスクを減らすだけでなく、爪が引っかかることで、猫が余計なストレスを感じるのを防ぐためです。
爪切りは専用の猫用爪切りを使い、静かな環境でおこなうのがおすすめ。食後などの猫がリラックスしているタイミングを狙いましょう。
●ブラッシングで毛のもつれを解く
シャンプー前のブラッシングは、毛のもつれや抜け毛を取り除くために欠かせません。特に長毛種の猫は毛玉ができやすいので、丁寧にブラッシングをおこないましょう。
ブラッシングには、スリッカーブラシやピンブラシを使うと効果的です。また、毛玉がひどい場合は、専用の毛玉取りスプレーを使用すると、よりスムーズに解すことができます。
●シャンプー用品の準備
猫専用のシャンプー、タオル、ブラシ、ドライヤー、お湯の入った洗面器などを準備しておきます。
人間用のシャンプーは皮膚トラブルに繋がる恐れがあるため、必ず猫用のシャンプーを利用しましょう。
シャンプーの手順
●お湯の温度設定
猫が快適に感じる温度は38度前後です。熱すぎるお湯は猫を驚かせ、冷たいお湯はストレスを与えます。温度計を使って正確な温度を設定し、猫が快適に感じる温度に調整しましょう。
●シャンプーの量と泡立て方
猫専用のシャンプーを適量手に取り、十分に泡立ててから使用します。直接シャンプーを猫の体にかけると驚かせてしまうため、泡を使って優しく洗いましょう。
泡立てネットを使うと、シャンプーを効率よく泡立てることができるのでおすすめです。
●猫の体を濡らす方法
洗面器にお湯を入れ、カップなどを使って猫の体全体を濡らします。シャワーヘッドは音や水圧で猫を驚かせることがあるため、シャンプーに慣れている猫以外には使用しない方が良いでしょう。
猫の体を濡らす際は、顔周りは避け、体から順番におこないます。
●頭から尾まで洗う順番
顔や耳周りは特に敏感なので、最初に体をしっかり洗い、最後に顔を洗います。顔は濡らしたタオルで拭く程度にとどめ、目や耳に水が入らないようにしてください。
耳に水が入ると、中耳炎の原因になることがありますので、十分に注意しましょう。
●シャンプーをしっかり流す
シャンプーが残ると皮膚トラブルの原因になるため、しっかりとすすぎましょう。すすぎはシャンプーの倍の時間をかけると良いとされています。
残ったシャンプーが皮膚に残ると、かゆみや炎症の原因になることがありますので、念入りに流すのがポイントです。
シャンプー後のケア
●タオルドライの方法
シャンプー後はすぐにタオルで水分を吸収させます。優しく押さえるように拭くことで、猫の体温が急激に下がるのを防げます。
タオルは吸水性の高いものを使用し、猫が冷えないようにしてあげましょう。
●ドライヤーの使い方
低温設定のドライヤーを使い、距離を保ちながら乾かします。ドライヤーの音が苦手な猫も多いので、タオルドライを十分におこなってから、必要最低限の使用にとどめてください。
ドライヤーを使う際は、猫の皮膚に直接当てず、適度な距離を保って乾かすようにしましょう。
●ブラッシングで毛の状態を整える
毛が乾いたら、ブラッシングをおこなって毛並みを整えます。ブラッシングにより、抜け毛を取り除き、毛がふわふわに仕上がります。
特に長毛種の猫は、毛玉ができやすいので、丁寧にブラッシングしましょう。
愛猫に適したシャンプーの選び方
猫用シャンプーを選ぶ際のポイントをご紹介します。愛猫に合ったシャンプーを探している方はぜひ参考にしてください。
配合されている成分を確認
●界面活性剤不使用の製品
猫の皮膚は非常に敏感で、界面活性剤が含まれているシャンプーは刺激が強すぎることがあります。
そのため、界面活性剤不使用の製品を選ぶことが大切です。天然由来の成分が含まれているシャンプーを選ぶと、皮膚への負担を軽減できるのでおすすめです。
●天然成分配合の製品
アロエベラやカモミールなどの天然成分が配合されたシャンプーは、猫の皮膚を保湿し、健康を保つ効果があります。アロエベラには抗炎症作用があり、皮膚の炎症を抑える効果も期待できます。
●アレルギー対応の製品
アレルギー体質の猫には、アレルギー対応のシャンプーを使用しましょう。成分表示を確認し、アレルギーの原因となる成分が含まれていないものを選びます。
また、シャンプーを使用する前に、パッチテストをおこなうと安全です。少量のシャンプーを猫の皮膚に塗り、異常がないか確認しましょう。
猫の毛質や皮膚の状態に合わせた選択
●短毛種用シャンプー
短毛種の猫には、毛がべたつかずサラサラに仕上がるシャンプーが適しています。軽い洗浄力で十分なので、過剰な洗浄力のシャンプーは避けましょう。
また、短毛種用シャンプーは、毛のツヤを保つ成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。
●長毛種用シャンプー
長毛種の猫には、毛のもつれを防ぎ、柔らかく仕上げるシャンプーが良いでしょう。コンディショナー入りの製品もおすすめです。
長毛種は毛玉ができやすいため、シャンプー後にしっかりとブラッシングをおこない、毛のもつれを防ぐようにしましょう。
●敏感肌用シャンプー
敏感肌の猫には、低刺激で保湿成分が豊富なシャンプーを選びます。これにより、皮膚トラブルを防ぎ、健康な肌を保つことができます。
シャンプーは猫が嫌がらない方法と製品を選ぶのがポイント
猫がシャンプーを嫌がらないようにするためには、事前の準備と正しい手順を守ることが大切です。爪切りやブラッシングなどの事前準備をしっかりおこなったうえで、愛猫の体質や被毛にあった猫用シャンプーを用意しましょう。
今回ご紹介した方法を実践し、愛猫の健康と美しい毛並みを保ちながら、シャンプーに挑戦してみてくださいね!